盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
盛岡市川徳デパート キューブⅡ <cubeⅡの1Fの 「HATAYA demi」>
G Minor Bach - Piano Tiles 2 (Luo Ni) // Jacob's
何年ぶりだろう。
盛岡の川徳デパートへ行った。
1階の奥の目立たない場所にある鍵屋へ。
スペアキーを頼んだ。
1時間ほどで出来るという。
前であれば、急ぎ足でほかの用事をこなした。
今は、ゆっくり。
化粧品の甘い香りの中、本館の1階を横切った。
道路向かいにあるビルは、ショップと駐車場がある
川徳デパート キューブⅡ。
本館にもカフェはあるが、
「HATAYA demi」で珈琲を飲むことにしよう。
店の前に珈琲豆やスコーンなどの焼き菓子が並ぶ。
ネルドリップの珈琲の香りが誘う。
以前とは違って見えた。
内装が変わった気がする。
ゆっくりメニューを見る。
冷たい珈琲にしてみようか?
アイスコーヒーの下に、「琥珀の女王 ブラン・エ・ノワール」。
フランス語で「黒と白」の意味と書いてある。
決めた!
店の方に声をかけた。
機屋の珈琲はネルドリップ。
厳選された豆から焙煎し、
一杯ごと丁寧に淹れてくれる。
のんびり外を眺めて待つ。
東京に行くと必ずデパ地下に寄ったものだ。
食べ物を買い込んで新幹線。
ゆっくり夕飯を楽しんだ。
少しうとうとして車内販売の珈琲を飲んでいるうちに、
仙台に着いてしまい、盛岡までは寝ている間もない。
東京、盛岡は2時間ちょっと。
学生時代は特急で6、7時間。
夜行列車に揺られて一晩。
短くなった時間を何に使っているのだろう。
「お待たせしました。」
とテーブルに置かれたのはカクテルグラス。
カボチャのプリンも頼んでいた。
「琥珀の女王 ブラン・エ・ノワール」登場。
白と黒の層。
口にすると、珈琲の苦みとほどよい甘味がするりと喉を抜けた。
品のいいお菓子のようだ。
この味に覚えがある・・・
そうだ、弘前市の珈琲の名店「葡瑠満(ブルマン)」のウインナーコーヒーだ。
琥珀の女王は、凛として私を魅了した。
しっとりとしたカボチャのプリン。
濃いカボチャの風味とソースがピッタリ。
女王に負けていない。
美味しい~
店の時計は5時50分。
ブラン・エ・ノワールとプリンの余韻を楽しんでいた。
ゆっくりレシートを持ち立ち上がった。
一度外へ出て川徳デパートを眺めてみた。
今や世界の大谷選手が映し出されていた。
岩手の奥州市出身で花巻東高校のOBだ。
でも、彼の出身はもはや日本と思ってしまいそうになる。
出来上がったスペアキーを受け取り地下の駐車場を出た。
繁華街の大通りは賑やかだ。
いつもの光景が戻りつつある。
見ているだけで、ほっとする。
事務所に戻る途中、暮れた道を少し歩いた。
まだ風は冷たい。
あれ、猫ちゃん。
窓の中から、じっと見ている。
「こんにちは、いや、こんばんはかな」
ちょっとしたことでも心温まる今日この頃。