盛岡食いしん爺日記
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4月2日午後。
何やら辺りが騒々しい。
パトカーが何度も行き来して警告して巡る。
付近で熊が目撃されたという。
昨日、盛岡の西北、青山町で目撃されていた。
どんどん街の中を南に下ってきた。
大河北上川を泳いで渡り、遊歩道を歩いた。
江戸時代からの石積の階段を上がり、材木町に。
永祥院という寺の敷地内に入った。
逃げ場を失い樹に上った所を麻酔銃で撃たれ捕獲。
子熊は、その日のうちに山に戻されたそうだ。
そう言えば、何年か前、この辺りをカモシカが疾走した。
Poverty (Once Upon a Time In America)---Ennio Morricone
こういう事件があると、
盛岡をよく知らない読者は、
田舎街なのかと、思うかもしれない。
一応、約30万人の暮らす地方都市。
北上川を泳いで渡り、
今もマンションなどを支える石組みの階段を上った。
そして街へ。
勿論、大都市ではないが、
東北では仙台に次ぐ賑わいのある街。
こういう都市としての一面もある。
とりあえず。
盛岡は北上川、雫石川、中津川など街の中を流れる川が多く、
河川敷沿いにやって来るらしい。
それだけ緑が豊かなのかもしれない。
そんな街と対照的に中津川の東岸は、
あちこちに古い街並みが残る。
昔は多くの酔客で賑わった八幡町もその一つで、
一直線に盛岡八幡宮へ向かう昭和レトロな通り。
今では人通りもまばらだが、ひとつドアを開ければ、
けっこう店の中は賑やかだ。
その夜、ある方と待ち合わせして中華料理SAKURAへ。
八幡町の通りの真ん中にある中華料理店。
急な階段を上る。
席の配置が変わり、2人で並ぶ形になっていた。
続々と客が入ってきてほぼ満席になった。
みんな楽しそうだ。
メニューもけっこう変わっている。
一緒の人は季節限定の「桜海老と桜の野菜ビーフン」。
桜の塩漬けと桜パウダーを使いほんのり桜色と書いてある。
「目でも楽しめる!」と言い、
食べ始めるとニヤリ。
「美味しい~」
鶏の唐揚げも。
カリカリとしたころも。
勿論、中は鶏の旨味十分でジューシー。
私は、「海老福建ビーフン」にした。
もともとビーフン好き。
たくさんの海老、野菜、玉子などと絡み合うビーフン。
美味しい!
主役のビーフンと具の丁度いいバランス。
好みの味だ。
スープもいい。
帰り際、店主と少し話せた。
席の配置を変えたら、評判が良いそうだ。
メニューも定食風にしたという。
食べる人を想い、色々工夫している。
「ビーフン美味しかった!」と2人で言った。
階段を下りながら一緒の人が言った。
「千葉さん、またビーフン食べに来ようね」
「そうですね、明日も食べたい」と笑った。
盛岡は、いい街だと思った夜。