Paula Cole - Autumn Leaves
<音楽が流れます、音量に注意>
先日、花巻市の大迫に行った。
午後からの取材で、その前にランチ。
街の真ん中辺りにある交流センターに車を停めた。
出来たら帰りに寄りたい「高鉱菓子舗」。
「峰の山河」という銘菓や美味しいシュークリームもある。
そう時間もない、まずはランチ。
美味しいと聞いていた「秀華楼」。
狭い入口から入る。
中は奥に向かってカウンターが長く伸び、
テーブル席もあった。
いかにも「まち中華」と言う感じ。
やきそばにしようかな?
と悩んでいるうちに、一人は中華丼、
二日酔いだと言うスタッフは、ラーメン。
平日の昼時なのに客は入って来ない。
「まずは焼きそばにしてみようか?」と考える。
初めての店では意外に慎重なのである。
すると、客が一人。
続いて二人組と入って来た。
「これは、人気店なんだ。では、大人気にしてみよう~」
と壁に貼られたメニューを見なおして「五目焼きそば」にした。
続いてきた客の一人は、座るなり「五目焼きそば」と言った。
スタッフの2人はテーブルで、私はカウンター。
厨房のコンロに火が付く。
カウンター越しに見ていた。
コンロが三つあり、全てから炎が揺らぐ。
中華鍋も三つ置かれた。
カタカタ、ゴトゴトが始まった。
店の主は、見惚れるほど手際よい。
あっという間に中華丼、ラーメンが出来上がり、
間もなく「五目焼きそば」がテーブルに置かれた。
ちょっと焦がした麺と餡の少し甘い匂い。
「これは美味しそうだ。」
寒くなれば熱々の餡がいい。
どれどれ、とひと口。
お~美味しい!
少し焦がした麺。
こんな感じの五目焼きそばが食べたかったのだ。
固めになった麺は餡が染み、しっとりに変わる。
餡は、豚バラ肉、野菜の旨味を吸い込んでいる。
あぶらっぽさも感じない。
口の中にほどよい甘み。
あ~美味しい。
カウンターで幸福感に包まれる。
皆、あっという間に完食。
秀華楼から出て、路地を歩いてると、
確か、盛岡でも、こいういう味を楽しんだ店があった。
皿にのったイメージだけが残り、後は記憶がない。
三十年以上前の話だ。
早くて、美味しく、リーズナブルと三拍子揃ったまち中華。
今は少ないが、盛岡の街のあちこちにあった。
大迫の街でひっそり佇む「秀華楼」。
名店は路地裏に隠れている。
秀華楼
〒028-3203 岩手県花巻市大迫町大迫第3地割92−2