Ennio Morricone, Love Affair
<音楽が流れます、音量に注意>
夕方に着いた津軽、五所川原。
7時から始まる立佞武多。
十数分前に和菓子の「葉山」に到着。
車を停めさせてもらった。
オーナー夫妻と弾む話。
親戚の家に来た感じ。
今年の立佞武多は、コースが短いと聞いた。
和菓子を選びながらカメラを構える。
どれも綺麗で美味しそうだ。
写真を撮りながら選ぶ。
年に一度、真夏の楽しみ。
「葉山」という名の薄い皮のどら焼き。
必ず買う一つ。
いつも帰り道で食べる麩まんじゅう。
別の袋に入れてもらう。
私を和菓子好きにさせてくれた「葉山」。
どれも甘さ控えめながら、深い味わい。
開店して30年。
その歴史の半分ほどを垣間見てきた。
小さかったお子さん達は2人とも社会人。
今年の祭りには帰って来れない様だ。
和菓子を選んで、
立佞武多を見に行った。
3年ぶり。
7、8階建てのビルの高さで街を練り歩く。
今年は順路、台数、参加者も少ない。
それでも凄い迫力。
見上げてばかりで首が疲れる。
「ヤッテマーレ、ヤッテマーレ」と威勢のいいかけ声。
太鼓、笛とカネも夜空に響く。
沿道の人々に向かって踊ったり、
小さな佞武多を回したり。
その度に湧き上がる歓声。
小さな女の子も。
街を巡ると立佞武多の館に帰っていく。
観衆は収まっていく姿を見届ける。
そして、祭りの余韻をひきずりながら屋台を回ったり、
居酒屋に入ったり、
小さな子供の手を引いて家に帰ったり。
熱気の籠る街をゆっくり歩いて葉山に戻った。
「お帰りなさい」とオーナー夫妻。
ご主人が育てた野菜なども遠慮なくいただく。
車に積み込んだ和菓子の入った大きな箱。
麩まんじゅうはとりやすい所に置いた。
帰り道で食べる事を知っていて、
飲み物まで用意してあった。
自然で、いきとどいたもてなし。
そんな人柄が現れている和菓子。
葉山の名前の灯り。
今年からデザインが変った。
名店の品格が漂う感じだ。
初めて来た時、
料亭かもしれないと思い通り過ぎた。
和菓子屋と知り、買い物しても特に何も話さなかった。
何年と通ううちに少しずつ話す様になった。
今や祭りの時に訪れる親戚の様な関係。
人と繋がり、年に一度逢う楽しみ。
素敵な関係だと思っている。
2人に見送ってもらい、
津軽を後にした。
さて、麩まんじゅうはどこで食べよう。
「葉山」
青森県五所川原市字上平井町98