Blue Bossa - solo arch top looper
<音楽が流れます、音量に注意>
8月になってみちのくは夏祭り。
長い事待っていた様な気がする。
盛岡は、さんさ、秋田の竿燈、仙台七夕に青森は佞武多。
当たり前だった夏が戻ってきた。
津軽へ向かった。
目指したのは五所川原の立佞武多。
その前に弘前に寄った。
目的は二つ。
一つ目は初めての「大阪屋」。
寛永7年、1630年の創業。
弘前市本町にある風格を漂わせる店構え。
長い歴史をもつ和菓子屋だ。
初代は豊臣家の家臣。
徳川家に大阪冬の陣、夏の陣で敗れ滅んだ後、
弘前の地に縁故を頼って来たそうだ。
その後、大阪屋を創業し、
津軽藩御用達の御菓子司となった。
以前、弘前出身の方から「竹流し」をいただき、
心惹かれた。
一度、店を訪れてみたかった。
中に入ると白い壁と和菓子の並べられた棚。
じっと見ていると、店の方が話してくれた。
螺鈿細工の牡丹は、津軽家の家紋。
今でも販売するお菓子を入れているそうだ。
初めて見た螺鈿の箪笥。
手づくりの繊細な匠の技による和菓子。
どれも品の良い味を想像してしまう。
目当ての竹流しは、四代目が作りだし、
製法は代々、口述で受け継がれてきた。
そば粉が主な原料。
竹流しは、全て手作業で、一枚一枚の形が違う。
機械では作れないそうだ。
店で話しも聞く事ができた。
歴史と丁寧な仕事が詰まった缶を二つ買い込んだ。
その後、五所川原の立佞武多を見て帰った。
家に帰って蓋を開けた。
パリパリと口の中で音がする。
蕎麦風味の後に仄かな甘味を残して消えた。
手間をかけたお菓子は、一枚一枚食べるごと
弘前の街の店構えを思い出す。
缶の蓋を裏返すと薄緑の金色。
大阪屋と言う名は、
冬と夏の戦いの無念を忘れない様に名付けたのだろうか。
お盆中は、楽しめそうだ。
大阪屋 | 青森の魅力 (aomori-miryoku.com)