Kenny G - Only You
<音楽が流れます、音量に注意>
「盛岡食いしん爺日記、8月14日」
墓参り。
午前中に盛岡を出て一関を目指す。
例年は12日か13日頃に行くが、
今年はどこに降るか分からない集中豪雨。
14日は朝から晴れた。
東北自動車道を南へ。
平泉で下り、寄り道しながら走る。
今日は無量光院跡でひと休み。
宇治平等院の鳳凰堂にならい藤原秀衡が建立した寺院跡。
池の中に島があり、辺りには礎石だけが残る。
父の実家がこの近く。
時間を持て余すとよく遊びに来た場所。
あの頃は田圃や湿地の中にぽつぽつと小山がある感じだった。
父は、少し自慢げに、
平等院鳳凰堂より規模が大きかったと話していた。
背後に見える金鶏山に沈む夕陽を見た事がある。
極楽浄土とは思わなかったが、
今、見たら手を合わるかもしれない。
旧道は静かだ。
駅前近くの踏切の辺りの光景は、
あまり昔と変わらない気がする。
駅から降り、7,8分歩く。
子どもの頃は遠いと思った。
それは、父が実家に向かうと、
立て続けに会う同級生。
その度に止って話し込む。
お盆の頃は、1時間近くかかって着いた事も。
笑顔の父は活き活きしていた。
その実家も今はない。
平泉の街から一関へ。
磐井川に架かる橋を渡り、信号を左に曲がった。
すぐJAZZ喫茶「ベイシー」がある。
看板は出ていなかったが、
店の灯りが点いていた。
そのまま裏の道をゆっくり回る。
親戚や同級生たちが通った高校がある。
一関に残っていたら、通ったのかもしれない。
寄り道で見たり、思い出したりした事が、
親戚の家で話題になる。
母の実家に着いて仏壇の前に座る。
上の方に並ぶ様々な年齢の人生の卒業写真。
もう6枚になった。
みんな微笑んでいるが、
祖父だけはきりりとした表情。
しばらくしてまた線香をあげて皆に挨拶。
次は花巻へ。
東北自動車で一気に向かう。
花巻の南インターで下りた。
実家に向かう途中、遅いランチ。
肉が食べたいと思った。
「彩月」のイエローの暖簾が下がっていた。
入る前から食欲がそそられる匂い。
3時も近いのに家族連れで賑やかだ。
ナムルの盛合わせで、しっかり野菜をとる。
生ラム。
くせがなく柔らかい。
バランスのとれた肉だ。
国産カルビ。
噛むほどに溶けていく。
美味しい。
〆は花巻で盛岡冷麵。
別辛にした。
ツボに辛みがたっぷり。
少しずつ足して辛みを増す。
コシが強くツルツルの麺は喉越しもよく、
美味しい。
昔のお盆は肉は食べなかった。
今は子供からお年寄りまで焼肉を囲む。
変わりゆく風習。
精進料理のお膳も見なくなった。
ただ久振りの顔が揃い笑顔が溢れる事は変わりない。
さて、お墓参りして実家に行こう。
旨い焼肉彩月
〒025-0097 岩手県花巻市若葉町3丁目11−1