遠雷: T-Square
<音楽が流れます、音量に注意>
旧南部藩の城下町、盛岡。
城を中心としたまちづくりから、
明治大正になると近代的な建物が立ち並ぶ。
昭和になって東北新幹線のターミナル駅となる。
しばらく北へは伸びず駅前にはホテル、
街にはマンションが次々に建設された。
雫石側の南には広大な新市街地。
平成、令和と時代は移り、リノベーションや再開発。
街は呼吸し、生きている。
新しいバスセンターの骨格が見え出し、商業ビルの解体も始まった。
ほかの場所でも解体される建物も。
巨大な昆虫の様な機械が動き回る。
今度は、何が出来るのだろう。
少し歩いて通称愛染横丁へ。
東の突き当りの老舗そば屋「東家」も一時、
繁華街に移転し改築が始まった。
横丁の西側の盛岡信用金庫の建物は、いまだ現役。
その向かいにある「北田屋」。
暖簾を潜った。
正午を過ぎればサラリーマンなどで賑わう。
まだ30分ほどある。
ざるそばか、冷やしたぬきのどちらかを食べようと思っていた。
そば湯を飲みながらメニューを見た。
心変わり。
急に「中華そば定食」が食べたくなった。
サラリーマン時代から、そば定食をよく食べた。
煮物、浅漬けやご飯が美味しい。
中華そばの透き通ったスープは、
あっさりとしつつ、出汁がきいている。
つるんとした細麺で、チャーシューも美味しい。
いつもの様に優しい味。
サラリーマン時代は、これで午後の仕事も頑張れた。
今日は、これからバドミントン。
ご主人に一礼し、奥さんと少し話した。
いよいよ冷やしたぬき、冷風麺のシーズン。
サラリーマン時代の先輩達も時々、来ている様だ。
「ご馳走さまでした。」と店を出ると、
入れ替わりにクールビズの人達が入って行った。
昔は、少しネクタイを緩めて食べたもの。
あの頃と比べて街は、だいぶ変わり、
着ている物も違ってきている。
自分は、変わったのだろうか?
車に乗り込むと、ラケットのテープを貼りなおした。
新しく巻くと手にしっかりフィットし心地良い。
上手に打てそうな錯覚に苦笑い。
まあ、無理せず頑張ろう。