ROBERTA FLACK KILLING ME SOFTLY
<音楽が流れます、音量に注意>
薄曇り。
街のコンビニの空に真っ白なコブシの花。
道端のタンポポ。
コンクリートもなんのその。
歩道に誰かが落とした鎖が輝く。
これをどんな人が使っていたのだろう。
頭は今日の曇空の様だ。
何も浮かんでこない。
子どもの頃は、妄想好きだった。
机に頬杖ついて目を閉じる。
誰よりも早く駆け抜け両手を挙げ、テープを切る運動会。
テストは100点満点が続く。
通学路の階段を駆け下り、飛び跳ねると黒装束の忍者になった。
あの頃、よく夢を見た。
丘の斜面を駆け下り、崖に来るとおもいきりジャンプ。
家並みの屋根を下に見て、ぐんぐん高く舞う。
今は、せいぜい「宝くじが当たったら何に使おう?」
「夢」も見なくなった。
ある人に誘われ温泉に行った。
網張の懐の「ありね温泉」。
まだ雪が残っていた。
途中、妄想や夢を見なくなった話しをした。
すると、「つまらない人ね~」と笑う。
帰りに産直に寄る事になった。
雫石、長山の産直「松の実」。
アイスクリームで人気の「松ぼっくり」の隣。
珍しい野菜たちが並ぶ人気の産直。
午後も3時頃には棚は空が目立つ。
その日は、曇り時々小雨のせいか、まだ色々と残っていた。
見事な山葵があった。
しかし、1本が10センチほどもある。
「買いたいんですが、半分、いりません、分けっこしまょうか?」
「え~、近々刺身の予定はないです。」
1本、500円。
無理やり半分を分けてあげた。
帰り道、「山葵丼がいいかもしれない」
「えっ?」
家に帰ったら、それぞれ試す事になり、
「面白そう!」と車を降りて行った。
<1本500円の半分、これで250円>
近くのスーパーへ。
しらす、大葉と海苔を買った。
たっぷりの山葵。
摺り下ろすとツンツンしてくる。
刺身醤油をたらしてかき混ぜて食べた。
新鮮な山葵の「つ~ん」
意外に柔らかい刺激で美味しい!
またご飯をよそう。
写真を撮ってあの人に送った。
「あれ~ ほとんど同じ!」と返ってきた。
そして、「楽しい時間をありがとう!」