GIPSY KINGS "VOLARE " | Penelope Cruz
<音楽が流れます、音量に注意>
ある夜、初めての味に酔いしれた。
花巻で「火鍋サミット」。
火鍋好きの方が予約。
ちょっと遅れるというので花巻在住のK氏が先導し、後に続く。
上町(かみちょう)から路地へ。
静かな住宅街。
街灯も心もとない中を数分ほど歩いた。
暗闇の中に突然現れた真っ赤な提灯の群れ。
微かな不安。
紀伊国坂の怪談を思い出した。
中学生か高校の英語の教科書。
すすり泣く女の人に声をかけるとのっぺらぼう。
走って逃げる。
そば屋の提灯へ逃げ込む。
だが、そば売りも目も鼻も口もない。
記憶は曖昧ながらイメージだけが残っていた。
苦手な英語だとやたら怖かった。
ここが「姐妹 シスター」。
中に入って、またびっくり!
どこの国にいるか分からない別世界。
ほどなく火鍋開始。
火鍋の事は、白湯(パイタン)スープに色々な調味料を入れたものと紅く辛いスープに、
食材を煮て食べるという程度しか知らない。
色々あるスープから、指南役のSさんにお任せ。
雑談していると、ど~んと真ん中に置かれた「火鍋」。
何という存在感!
魅惑の紅と白がぐつぐつと煮える。
薬膳系の白湯とトマト系。
いい匂いに包まれる。
好みの物をセレクトして、スープで煮る。
それを2種の味で楽しむ。
ワクワクしてくる。
とり箸に持ちかえ、豚肉を自分の小どんぶりによそる。
トマト系のスープが肉をさっぱりとした感じに変える。
でも旨味は強い。
とっても美味しい!
どちらもスープだけでも美味しい。
お~、好物のキクラゲ!
続いてきのこ!
大好物の春雨。
艶々に心掴まれる。
箸を離さず待っている。
早く食べてみたい。
適度にスープを吸い込んで、喉ごし抜群!
餃子まで!
小さなプランターみたいな豆苗。
具材の出し方も楽しませてくれる。
スープは、色んな具材を入れる度に味が変化する。
なので食欲が衰えない。
どんどん深い味わいになっていく。
受け皿に好みで辛みを入れれば、また胃が騒ぐ。
いよいよ麺タイム!
刀削(とうしょう)麺に中華麺。
ごまペーストを入れると坦々麺のようでもある。
ご飯、うどんなど色々と合う万能スープ。
底に残っていたキクラゲをのせた。
身体が芯から温まり、かなり食べても胃が重くない。
デザートにまたビックリ!
マンゴーにドラゴンフルーツのシャーベット。
意外にあっさりしているそうだ。
自分のマンゴーも美味しかった。
完食して「火鍋サミット」終了!
店の方に、「また来ます!」と宣言してシスターを後にした。
玄関の辺りにカメが並んでいた。
今度は花巻に泊り、紹興酒と火鍋を楽しみたい。
帰り道、Sさんに言った。
「病みつきになりそうです!ただ、もうひと玉、麺を食べたかった~」
「火鍋シスター」
岩手県花巻市仲町8-1