Amor, Amor, Amor - La puerta - Maria la o · Tete Montoliu
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朝、新聞を広げ、珈琲を飲んでいた。
ふと、浮かんだ薄いアルミ箔というのだろうか、
銀色に輝く使い捨ての鍋。
汁を入れ、温めるだけの鍋焼きうどん。
近頃は食べていない。
盛岡界隈のそば屋では冬に鍋焼きうどんを出す店が多い。
うどんの専門店が少ない土地柄だが、
冬は、なかなかの頻度でうどんを食べている。
昼になってタイミングよく、ランチの誘い。
愛染横丁と呼ばれる路地にある「北田屋」で待合わせた。
横丁の先には老舗のそば屋「東家」もある。
盛岡らしい光景の小径。
北田屋は、サラリーマン時代から通っている店の一つ。
午後1時を過ぎていたが賑わっていた。
テーブル席が一つ空いていた。
一緒の人は「冷やしとろろそば」
「沢山のとろろが嬉しいです。」と言う。
確かにたっぷりで美味しそうだ。
「鍋焼うどん」(北田屋では、鍋焼という)が目の前に置かれた。
蓋の小さな穴から湯気が出ている。
開けると向かいの人は小声で、
「また、お正月がきたみたいですね」と微笑む。
確かに賑やかだ。
「正月みたい」とは上手いことを言う。
熱々を小皿で受けて冷ましたり、ふうふうして食べる。
夢中になって食べるので会話も少なくなり、今のご時世に丁度いい。(笑)
鶏肉、かまぼこ、椎茸も美味しい。
セリの緑と香りもいい。
いくらは、最後のひと粒まで逃さない。
自家製のうどんも美味しい。
ここの蕎麦もそうだが、丼物も優しい味で飽きがこない。
昔も今も、もりそばを二枚重ねる人も多い。
サラリーマン時代は、ランチや残業前に通う店が数軒あった。
お気に入りの店を巡る。
ニ日続けて行った店もあり、「北田屋」もその一つ。
先輩で毎日のように食べに来る方もいた。
店には、いつも花が飾られている。
奥さん達に聞いた名前を忘れてしまった。
とても不思議な名前だったはずだ。
手が空いている時は、御主人、奥さんと話すのも楽しみの一つ。
会計して横丁に出てから思い出した。
何か物足りないと思っていたら、
いつも鍋焼きうどんにはライスも頼んでいた。
あの頃、仲間達とたらふく食べたなあ~
北田屋
〒020-0871 盛岡市中ノ橋通一丁目3-25
TEL:019-622-7145