I'll Be Home For Christmas · Beegie Adair
<音楽が流れます、音量に注意>
時折、冷たい雨の降る中、国道4号線を北へ。
奥中山辺りで標高は458メートル。
雨粒がフロントに粘るように広がる。
霙っぽい。
峠を下り、一戸、二戸市を抜け、三戸町を経由して南部町に着いた。
歴史を辿れば南部家は南部町から三戸に堅固な城を築いた。
後に一時期、九戸城、そして盛岡に居城を構えた。
長い歴史の道筋を一気に遡ってきた気がした。
目的の「きたむら茶屋」へ午後1時半頃に到着。
古民家をそのままに三戸町の栗谷川さんが営む「茶屋」
丁度、栗谷川さんが出て来た。
「お久しぶり、どうぞ、ようやく落ち着いたところです。」
入ってびっくり、
ただの茶屋ではない。
古い箪笥の上に鮨や団子のキャンドル。
身体に優しい石鹸。
専用に育てたニンジンで作られたジュース。
土にこだわり、機械に頼らず、昔のように吊るして乾燥させる玉ねぎ。
とても甘いそうだ。
こだわりの逸品が並ぶ。
彼女は、会社を立ち上げた先輩として起業したい人の支援も。
珈琲の焙煎機まで。
まずはランチ。
「鶏にぼしきつねそば」にした。
柚子が香り、いい具合に出汁がきいて美味しい。
汁まで完食!
「南蛮味噌のっけご飯」
ご飯がすすむ!
珈琲を飲みながら、ゆっくり。
どこかからか流れてくる古い音楽。
出所を尋ねたら、彼女が指さす先にレコードプレーヤー。
傍らに古いレコード。
「ここで聞きたいと皆さんが持ってくるんです。」と笑う。
三戸の歴史の話になった。
城や城下の街づくりのため三戸から多くの人が盛岡へ。
盛岡には三戸町と呼ばれる一帯がある。
<三戸町のHPより抜粋>
伝承では、1539年(天文8)南部晴政の代に、
居城としていた本三戸城(南部町聖寿寺館跡)が
家臣の放火により焼失し、
その後に三戸に城が築かれたとされている。
1590年(天正18)南部信直の代に、
「豊臣秀吉朱印状」によって三戸城が、
三戸南部氏の居城となった。
1633年(寛永10)、盛岡城が完成し、
三戸城は居城としての役目を終え以降は城代が置かれた。
盛岡で、この歴史をあまり聞いた事がない。
彼女は、「もっと三戸などと盛岡の結びつきがあってもいいのでは?」と語る。
さて、もう一つの目的の「殿さまあんぱん」
ずしりと重く中には、たっぷりの餡子!
ほどよい甘さで、ペロリと平らげた。
ごまやクルミなどもある。
美味しい「殿さまあんぱん」を食べながら盛岡のルーツを辿っている気がした。
長居してしまい立ち上がった。
足元が優しい。
子どもの頃、あちこちで感じた木の温もり。
栗谷川さんは、町議として町政にも関わりながら、
三戸町の歴史も学んでいた。
また三戸を訪れ、歴史を学んでみたい。
盛岡市先人記念館で、
「三戸町かいわい」の歴史などを紹介する企画展があるらしい。
盛岡と三戸を繋ぐ「殿さまあんぱん」
きたむら茶屋&殿さまあんぱん
〒039-0815 青森県三戸郡南部町福田間ノ原43
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