Mr.Lonely/Caravelli
<音楽が流れます、音量に注意>
初めての店に、心掴まれることがある。
「グリズファーム・キッチン」
この瑞々しい野菜たちの下に焼きそば。
すっぽりと麺が隠れて。
有機栽培の野菜。
丁度よい歯ごたえで胃袋に収まっていった。
残った汁をスプーンですくう。
野菜の旨味に満ちていた。
オーナー、スタッフとの話も楽しい。
素敵なお宅にお邪魔しているようだ。
「是非、いつか来てください。身体に優しい料理なんです」と、
スタッフのSさんが前に話していた「グリズファーム」。
一緒の人はジェノベーゼスパゲッティ。
これまた美味しそう。
バジルの香りにチーズが降り注ぐ。
付け合わせの野菜も脇役じゃない。
しっかり主張してくる。
美味しい!
カボチャのピクルスも。
たっぷりに見えたが、気がつけば完食。
心身ともに満足して店の中を見回す。
収穫されたカブや唐辛子も置いてある。
グリズファームでは、農業体験も気軽にできる。
蕎麦打ちやピザを焼いたり、大地の恵みと触れ合うイベントも。
「デザートは2階にどうぞ」とSさんに言われた。
2階に泊まれる部屋もあった。
晴れていると岩手山が見えるそうだが雨もいい。
自家製デザートから選んだトマトのゼリー。
トマトの風味が活き活き!
爽やかなスイーツ。
隣はヨーグルトに杏のジャム。
「美味しかった」の言葉を残し、あっという間に消えてしまった。
精魂込めた野菜を使った料理と人の温もり。
初めての店だったが、心掴まれた。
棚に色々な野菜の加工品が並ぶ。
帰りにカボチャのピクルスを買った。
また一つ、ワクワクする場所に出逢えた。
遠回りして小岩井農場の方から帰った。
以前、農場を仕事で訪れた際に聞いた「小岩井」の由来を思い出した。
明治中期、日本各地に鉄道を建設し、鉄道の父と呼ばれる井上勝が、
東北本線延伸工事の視察で盛岡を訪れた。
岩手山の南山麓の火山灰地の荒れ果てた広大な土地を見て思う。
「不毛の大地に、大農場を作ろう」
長年、鉄道建設事業に携わってきた井上には、
素晴らしい田畑を多く潰してきたという自責の念があり、
荒れ地に大農場を造るのが使命と考えた。
井上は、三菱の小野義眞に相談。
小野は岩崎弥太郎の後を継いだ岩崎彌之助に伝えた。
彼の考えに彌之助は、感銘し出資を約束。
そして、農場の名前は三人から一字づつ。
「小・岩・井」と名付けた。
明治中期に開拓が始まったが想像を絶する苦労があったらしい。
今は、どこまでも豊かな大地が広がる。
道端に鮮やかな紫陽花。
昔も、この時期に咲いていたかな?
昔の話を思い出したり、
不思議な紫陽花を見つけたり、
今日の新たな出逢いに感謝したりの帰り道。
グリズファーム・キッチン(定休日、原則、火・水)定休日に農業体験など開催。
〒020-0585 岩手県岩手郡雫石町長山松森33−4
グリズファーム - Posts | Facebook