The Way You Look Tonight - Michael Bublé (cover by Arpi Alto)
<音楽が流れます、音量に注意>
先月の上旬、まだ浅い秋の「風光舎」へ。
花巻市の「小さなパン屋ルーツ」で見つけたチラシ。
10月に風光舎で靴の展示会があると知った。
あの日、まだアプローチは濃い緑だった。
珈琲はケニア、それとケーキを頼んで外へ。
森の中に並ぶ靴。
空の下で展示しているとは思わなかった。
吸い寄せられるように近づく。
そばに、しゃがみ込んだ。
皮の色、品の良い光沢。
誰かが履いているような曲線。
今にも歩きだしそう。
「手に持ったり、履いて見てもいいですよ」
と静かな語り口。
「注文をいただいてから1年はかかります。」
話していると作る物へのこだわりが伝わってくる。
<はきもの工房うえのHPより>
1日中履いていても足が痛くならず、
足蒸れが無く足の形に添い、腰や膝を痛める事なく
それでいてお洒落で、自分に自信を持てる
そんな靴をおつくりします
リラックスした空間で、あなたの好みや色、ライフスタイルなど、
丁寧にお話を伺います。靴の種類・革・色などを、
あなたと職人とで、一緒にデザインします。
〇制作
当工房にて、丁寧にひとつひとつ仕上げていきます。
木型を作成、革の染色、縫い込み、なじませます。
〇納品
履き心地や色合いを確認いただきます。
その場でフィッティングし、納品します。
履き込むごとにあなたの足になじんでいきます。
〇修理・メンテナンス
お悩みがあれば、お問い合わせください。
使用のアドバイスをさせていただきます。
また、郵送にて修理や調整、2足目以降のご発注にも対応いたします。
履く人への想いが素敵な曲線を創る。
初めて靴を綺麗だと思った。
珈琲を飲みながら、窓から眺めていた。
ケーキも食べながら、外を見る。
窓辺の席での美味しい時間。
オーナー夫妻もその靴を愛用。
あるお客さんが、「私も」と足元を指差す。
履く人に馴染んでいた。
オーナーに断って庭を歩いた。
大樹に蔦が絡んで紅葉の始まりだった。
空き家になったらしいハチの巣。
地上から這い上がり、空に飛び出したセミの抜け殻。
ふと思った。
庭に並んだあの靴たちは「森の色」なんだ。
一年、待つ間に、お金を貯めよう!
靴が並ぶ方へ向かった。
「このタイプで作って下さい。」
丁寧な採寸が始まり、待つ楽しみがじんわり。
店に戻り、会計。
オーナーが「どれにしました?」
「普段使いの物に決めました。」
二度とない贅沢を四季が一巡する間ゆっくり待つ。
コーヒー焙煎 風光舎020-0585
岩手県岩手郡雫石町長山堀切野8-7
TEL&FAX:019-693-4151