La Bikina, Orquesta Real de Xalapa, Esencial
<音楽が流れます。音量に注意>
9月27日、木曜日。
八幡平を少し歩いてから、今度は秋田に抜け南下してきた。
秋田駒ケ岳の八合目に向かう道は狭く曲がりくねる。
カーブミラーを頼りに慎重に走る。
すれ違いが大変だ。
休日や登山シーズンは規制がある道。
八合目の近くまで来ると見事に色づいていた。
4時過ぎに八合目に到着!
山頂の方は濃いガスが流れていた。
しかし綺麗だ。
風が冷たく、トレーナーを着こんで眺めていた。
すると向かいの山に陽が射しこみ紅葉を照らす。
4時半を過ぎ、山を下った。
帰り際、駒ケ岳の方にも陽が射した。
緑の毛氈に赤い模様をあしらったようだ。
今年は温度差が少なく、鮮やかさに欠けると聞いた。
しかし、十分、満足した。
「アルパこまくさ」まで下りてきた。
望遠で覗くと駒ケ岳の深い谷は紅葉の真っ盛り。
これから、冷たい空気とともに麓へ降りてくる。
疲れた足を「アルパこまくさ」の湯に。
ちょうど一人だったので、撮影の了解をもらえた。
露天風呂から田沢湖が見える。
丁度、綺麗な夕景の始まり。
刻々と変わる光景。
深呼吸しながら温泉に浸る。
贅沢を味わう。
学生時代。
東京から帰省し、地元の大学に通っていた2人の友達と、
朝早く列車に乗り、田沢湖に来た。
レンタル自転車で一周。
殆ど競争だった。
その後、3人は「駒ケ岳に登ろう!」と意気投合。
バスで八合目に。
「頂上は近い!」などと元気に登った。
確か、男岳と女岳などの辺りを一周したのだと思う。
陽が沈みかけた頃、下り始めた人達に教えてもらい、
田沢湖スキー場のリフトを乗り継いで下った。
スキーセンターから道路へ出てバス停の時刻表を見ると、
田沢湖駅に向かうバスはなく、歩きだした。
すぐに真っ暗闇。
盛岡への最終列車を目指した。
すると車のライトに照らされた。
傍に停まり、「どこまで歩くの?」
と聞かれ、乗せてもらった。
なんとか盛岡へ向かう最終の列車に乗れた。
「若かったなあ~」と呟いた。
温泉で心身共に元気回復して盛岡へ。
大好きな稲荷町の「ぴょんぴょん舎」へ。
大根サラダで野菜をとる。
「八幡平マッシュルーム」のチヂミに惹かれた。
淡いピンクの岩塩をふる。
たっぷりの八幡平マッシュルーム。
熱々のチヂミは、冷めないうちに胃袋に収まった。
続いてお気に入りの「桑の葉冷麵」
喉越しの良さ、深いコクのスープ。
ほのかにごま油の香りもいい。
スープを飲み干した。
もう薪が燃やされていた。
地元の人は冬も盛岡冷麺を楽しむ。
スキーがブームの頃、ウェアを着たままで食べる人も普通に見かけた。
ここには、想い出が沢山ある。
家について眠い頭で、ふと思う。
「どうして人は、紅葉に惹かれるのだろう。」