遠雷: T-Square
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朝起きて、気温は20度。
一気に涼しくなると肌寒くすら感じて長袖シャツを着た。
昨日見た朝顔はどうしているだろう。
気になる青空に伸びた弦の行方。
朝顔は真夏の花だとばかり。
なんて、色々、ちょっとセンチメンタルな朝。
まだ、しっかり太陽に向かって咲いていた。
こんな空では、むずむず。
午後には車のキーをポケットに。
盛岡から、南に走る。
奥羽山脈を背景に広がる蕎麦畑。
振り返っても蕎麦の花。
「前から、こんなに広々と蕎麦畑だったかな?」
田んぼだった所が蕎麦や小麦の畑に。
作付けも変わってきているのだろう。
そのまま、花巻まで南下した。
あちこち行ったり、用事を済ましたり。
そうこうしていると陽が傾いてきた。
友人と待ち合わせの時間。
花巻市「まっさん」へ向かった。
彼は来ていた。
「おう、元気そうだなあ~」と言うと、
「まあ、ぼちぼち」
近況は、すぐに終わり同級会の幹事会の話に。
「ところで話し合いは、どんなだった?」と聞いてくる。
幹事なので概略を話した。
経済界の連中は、
もうたいていワクチンを打ち終わっている。
開催して少しでも花巻の街を盛り上げたいと言う。
一方、医療関係の同級生達は、慎重論。
喧々諤々、白熱する議論は、まるで国会みたいだった。
と笑いながら答えた。
結局9月の末まで待って、11月の開催案内を出すことになった。
そこまで話すと、
「やるのか?」と怪訝そうな顔。
一応、葉書を出す。
そして延期や中止の時は、幹事が手分けし、
電話で連絡する事になった。
「電話は、いいよね」と2人で一致。
顔見知り程度だといきなり電話しにくい。
同級会の連絡という事で、近況を聞ける。
型通りの葉書ではなく、久し振りに声を聴いて繋がる。
再び、2人で「いい案だ」
メンチカツ定食がきた。
向かいに「お先に」と言って箸を持った。
白金豚の脂の甘みがいい。
サクサクとジューシーの繰り返し。
美味しい。
友達は、野菜餃子定食。
見事な羽根つきの野菜餃子。
「お~」と言って食べ始めた。
くるくると回り出しそうだ。
「一つ、いいかな?」と言ってみた。
「好きなだけとれよ」と笑う。
2人ともご飯は少なめにした。
その代わり、アスパラのワンタンの皮の包み焼とハムを頼んだ。
パリパリに包まれたアスパラ。
これも美味しい。
フィレのハム。
綺麗な色でしっとりとして柔らかく、白金豚の旨味たっぷり。
帰る頃には、とっぷりと日暮れていた。
別れ際、彼が言った。
「昔は、果てしなく食べたなあ~」
「うん」
「今では、ご飯少なめだ」
笑って別れた花巻の夕暮れ。
今日も何気ない一日が終わっていく。