Ma solitude · Georges Moustaki
<音楽が出ます、音量に注意>
夕暮れの盛岡の街。
葺出(ふくで)町を歩く。
陽が落ちた道、
街灯のオレンジ色が彩る。
この道から愛染横丁に。
盛岡らしい場所の一つ。
時々、用もないのに歩いたり。
たかだか50メートルほどの路地。
そこに「北田屋」がある。
中は落ち着く雰囲気。
仕切りに早池峰の山野草の写真。
迷う・・
冷やしたぬき、カツ丼、天丼にざるそば・・・
今日は、「中華そば定食」にした。
あっさりとしながらコクがあり、透きと通ったスープ。
そして、細い縮れ麺。
チャーシューも美味い。
北田屋で冷たぬきそばと並ぶ人気の中華そば。
思えば前に食べたのは遠い記憶。
間違いなく20年は過ぎている。
久し振りでも、なんとなく味を覚えている。
蕎麦屋さんの「中華そば」
「どうして、こんなに美味しいのだろう?」と声になった。
一緒の人が、
「出汁なんでしょうね~」と言いながら味見を迫る視線。
蕎麦猪口にひと口分け、差し出すた。
「美味しい!やっぱり、バランスがいいんですよね~」
と言いながら頷いている。
替え玉したくなる。(笑)
定食の煮物と浅漬け。
これも好きだ。
ご飯も美味しい。
サラリーマン時代、残業が続いた頃。
よくひとりで食べに来た。
そして足取り軽く職場に戻ったもの。
向かいの人の天ざるそば。
先に食べ終わり、時々見てしまう。
「どうぞ」と蕎麦猪口に入れてくれた。
優しい味で、飽きがこないそば。
常連さんは、たいてい2枚重ねる。
二つあった舞茸を一つもらった。
カラっとあがった天婦羅は、サクサクで美味しい。
食べ終え、そば湯を飲む。
「今日は、トルコキキョウですね、写真いいですか?」
と奥さんに聞いた。
今年は残念ながら駄目だった薔薇に見立てているそうだ。
いつも店の片隅に花。
ご夫婦は、山歩きや花が大好きだ。
そして、いつものように雑談を少し。
時々、来るという先輩、後輩や同級生の話まで。
いつも和やかな気分で店を後にする。
外に出ると狭い道を挟んで向かいの盛岡信用金庫の建物。
まだ、建物は現役で、窓に灯り。
今宵も足取りが軽い帰り道。