Rod Stewart – Tonight's The Night (Gonna Be Alright)
<音楽が流れます、音量に注意>
「年をとれば、たいてい体の不具合や病気をしているもの。
だから、うまくつきあっていくしかないだろう。」
久し振りの友達からの手紙に書いてあった。
まあ確かに、そういうことだ。
大都会では、また非常事態宣言。
こちらでも酷くならないうちに広い岩手、青森、秋田の北東北を巡ってみたい。
車で、十分日帰り出来る所でも知らない町が多くある。
特にも鉄道や自動車道から外れた地域には行くことが少ない。
「よし、出かけるか!」
国道455号線を東へ。
寄り道して、ゆっくり走っても2時間ほどで、岩泉の町が近くなる。
町に入る手前に「鳥居煎餅店」がある。
車を停めた。
老人が入れ違いに大きな袋を抱えて出て行く。
この店を85才のお爺さんが切り盛りしているが、息子さんが手伝っているそうだ。
なんだかほっとして嬉しくなった。
この辺りに10軒以上もせんべいやがあったそうで、今はここだけ。
これが、どれも美味しい。
あっさりとしてサクサク。
煎餅の硬さが丁度よく、素朴で飽きが来ない味。
ご主人は、
「近頃、若い人は食べなくなって。」
と言う。
お母さんの作る煎餅を見よう見まねで初めて、約60年。
まだまだ矍鑠としている。
通りのどこからでも見える宇霊羅山(うれいらさん)
アイヌ語で霧のかかる峰という意味で、標高は600メートルほど。
この山から龍が飛び出すと泉が湧き出し、龍泉洞になったという伝説がある。
暮らす人の守り神みたいだといつも思う。
「うれいら通り」と呼ばれる路には歴史を感じさせる建物が並ぶ。
その背景には、いつも宇霊羅山。
その後、うれいら通りを散策し、九戸村まで行って盛岡へ帰った。
翌日、盛岡は36度越え。
北国の街は、どこへ・・・
昔は、夏の朝晩、縁側に座り、肌に涼し気な風を感じながらスイカを食べたもの。
今は、熱帯夜が続く夏になってしまった。
エアコンの風は、あまり好きじゃないが仕方ない。
暑くて干からびてしまう。(笑)
お茶を淹れて鳥居煎餅店の南部せんべいを並べてみた。
豆がいっぱいの煎餅。
本当にいい具合の硬さ。
微かな塩気が、いい。
食べ始めると止められない。
醤油のぬられたゴマ煎餅は、揚げてある。
これは旨い!
とても香ばしい。
サクサクで仄かな醤油の風味。
「いいね~」と独り、ご満悦。
これは、違う店で作った、かんりんとうも置いてあったので買いました。
薄焼きで、パリパリっときてサクサクと消えていく。
控えめな甘さ、こういうのが好みです。
初めて寄った時、固めの煎餅を想像していたが、まったく違っていた。
まだ3度目だが、虜になっている。
若い人にも1度、食べて欲しいと思った夜。