It Could Happen To You · Beegie Adair
<音楽が流れます、音量に注意>
雫石、小岩井農場の辺りを走る。
盛岡からの自分的、お手頃ドライブコース。
車で30分も走れば、目に優しい光景が広がる。
黒土から芽が生えたばかり。
交差する黄緑の線がデザインのよう。
雨ごとに陽光を浴び、すくすく育つのだろろう。
みるみるうちに広がる青空。
この花は何だろう?
「ほうば」のような大きな葉に淡いピンク。
拳ほどの大きさに咲く。
田んぼを跨ぐ虹。
微かに水鏡に映る。
また、車を停めた。
山々から白い湯気のように立ち昇る。
あちこちから空に。
初めて見た。
田んぼの遠くで草を刈る人。
雫石を巡って思う。
家の周り、道端まで綺麗だ。
昔、祖母ちゃんがおお真面目な顔で話していた。
「整った家には、整った人が育つ」
風が吹いてきた。
静かだった水面がさざめく。
植えられて間もない苗が頑張る。
これ見よがしに、からかうように吹く。
風の下、銀色に輝いて息を飲むほど美しい。
田んぼも色々な表情を見せる。
いつも、ぼんやり眺めていた風景。
日々の暮らしの中にある「美」を見つけた。
2時間ほどのドライブ。
なんだか呼吸が楽になった。
家に帰って近頃、忘れかけていた緑茶を淹れてみた。
午前中に買っておいた盛岡長田町の斎正餅店の草餅。
甘さ控えめで微かな塩味で、柔らかい。
両手で二つに割ると伸びる~
作り手の顔が浮かんだ。
大福なども午後には売り切れてしまうわけだ。
どの街でも同じだろうが、盛岡の街に沢山あった団子屋は、
だいぶ少なくなった。
そのうち、貴重な食べ物になってしまうのだろうか。
懐かしさ漂う団子、大福や餅屋の店構え。
いつまでも街にあって欲しい。
<斎正餅店では、草だんごという>
「あ~ 今日も良き日だった」