Ma solitude · Georges Moustaki
<音量に注意、音楽が流れます>
からっと揚がったトンカツがまな板の上。
包丁が動くたび、サクサクと。
衣にしっかり包まれた肉に、す~っと歯が入る。
口の中に広がる肉の旨味。
打合せの後、なぜか「トンカツ」の話で盛り上がる。
「話してたら、食べたい!」
ということで上田の「むら八」さんへ。
席はもとから仕切られているが、一つおきに案内している。
5月20日だけの限定メニューがある。
「むら八 特製カレーうどんセット」
半ご飯、海老天、ヒレかつ、梅巻きかつがつく。
今日は運がいい!
一緒の人は「ハヤシライスセット」
かにクリームコロッケ、ヒレかつにみそ汁とキャベツ。
別に「よもぎ豆腐」も。
うどんは、佐藤養助商店の稲庭うどん。
やみつきになる味。
稲庭うどんに絡む汁。
深い旨味があるのに、あっさり。
後からカレー風味が追いかけてくる。
ほとんど汁を飲んでしまった。
セットのヒレかつは、相変わらず箸でちぎれる柔らかさ。
梅巻きかつの爽やかなこと
ご飯がすすむ。
ハヤシライスは、艶々で飴色!
飴色を見ていたら食べてみたい衝動。
「少しください!」
深いコクがあり、
それでいて後味がさっぱり。
これぞ老舗の味。
「もう少し下さい」
「じゃあ交換です、カレーうどんも食べてみたい!」
一番ニラの和え物。
ニラは、九番ぐらいまで収穫でき、一番目は、とても甘い。
売り出し中のハムとベーコン。
肉を余すところなく使うという考え方。
「よもぎ豆腐」も春らしく、美味しかった。
いつものとおり、キャベツはお代わり。
むら八は、昭和12年創業。
旧生姜町から始まった。
私が知るのは南大通りの頃から。
その日、運よくシェフと話ができた。
お客さんに楽しんで欲しいので、新メニューを企画したり、
季節によって微妙にベースの味を変えるそうだ。
オーラのある方の話は、ひと言が響いてくる。
「老舗の味を守りながらも進化する。」
そんな風に感じた。
色々と聞きたくて仕方がないが、忙しい最中だ。
最後に言った。
「もう一度、カレーうどんを食べたいです」
車に乗り込むと一緒の人が言う。
「老舗の味を受け継ぎながら、挑戦もする。しっかりとした味があるから、
新メニューも美味しくなるんだなあ~」
ハンドルを握りながら頷いた。
今日は、「魅惑の狐色と飴色」に吸い寄せらて、
よった写真が多かった。(笑)
そして、忘れられない味がまた一つ。
懐かしい「昭和の味」は、ますます輝きを増している。
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