Carpenters - A Song For You
<音楽が流れます、音量に注意>
今日のランチはどうしよう?
まだ、正午前。
思いついて盛岡の稲荷町にある「ぴょんぴょん舎」に電話し、
テイクアウトを頼んだ。
受け取り、そのまま西へ。
小岩井農場からさらに西へ走り、
奥羽山脈の懐、滝ノ上温泉へ。
連休明けから冬季の通行止めが解除され、
今年はもう3回目。
日々、黄緑は濃くなる。
鳥越の滝の水量もやや減ったものの、
変わらない迫力。
駐車場に車を停め包みを開ける。
ぴょんぴょん舎の白金豚の弁当。
青空の下で、気分高揚。
大人の「ひとり遠足」
白金豚は柔らかく、甘味がある。
焼肉弁当のご飯と箸休めも大事。
美味しい。
よく噛んだつもりだが、
あっという間に空になった。
外で食べていると、
よく思い出す小学1年生の遠足。
河原の堤防、芝草の上でグループになって輪を作る。
ひとり、ビニールを敷いた。
母から持たされた数本のバナナ。
ただでさえ、見栄の詰まった弁当。
食べきれやしない。
持って帰れば、問いただされる。
残りを持って川のそばへ。
身体を精いっぱい反って投げようとした。
「やめなさい!」
凄い勢いで先生が駆けて来た。
先生に手を引かれ、クラスの子たちに分けた。
「あ~これで母にばれる」と心はボロボロ。
次の遠足は先生と一緒だった。
思い出しては軽く苦笑い。
「おや?」
山菜だろうか、道端でしゃがみ込んでいる人。
車から降りて近寄った。
無心に草を採り、葉を除いていた。
「あの、それは何ですか?」
ちらりと上を見て、
「イタドリです」
「へぇ~ 食べられるんですね~」
たいていの山野草は食べられるらしいが、
イタドリをジャムにするそうだ。
「どんな味です?」
「爽やかな味のジャムになりますよ」
なんだか嬉しくなって滝ノ上温泉「滝観荘(りゅうかんそう)」へ。
浸かりながら思う。
気軽に人に声をかけられるようになったわけではない。
山の懐にいて緑に囲まれ、
風と光のせいで、おおらかになるんだろう。
部屋に戻ると猫君は、すやすや。
「むむ、帰ってきたか、遅いなあ~」
いつもは跳ね起きて、
すりすりしにくるのに、
また眠った。
飼い主に似て、かなりの内弁慶なのだ。
見ていると猫君も毎日、何かしら違う暮らし。