ROSE ROOM (1939) by the Benny Goodman Sextet featuring Charlie Christian on guitar
<音楽が出ます、音量に注意>
盛岡の老舗そば屋「直利庵」では、
季節ごと心躍る旬の味を楽しませてくれる。
「そろそろ、新たまねぎのオニオンそばがいいかな?」
なんて期待を胸に戸を開ける。
検温と消毒。
腰かけてメニューを手にとり、
壁の貼り紙もチェック。
「牡蠣そば?」
そば茶を持ってきた店の人に聞く。
「はい、やっていますよ」
「では、お願いします!」と即答。
待ちながら思う。
「もう4月も半ば、桜も満開なのに、牡蠣とは?」
「お待たせいたしました。」
置かれた蕎麦を見て、
「?」を吹き飛ばされた!
「お~これは・・・」
大粒で、いい艶。
フワフワのわかめの上にドーンと存在感。
ちょこんとのった柚子の香り。
なんという厚み。
箸をとおして感じる弾力。
しばらく見とれていた。
プリプリの身から湧き出る、牡蠣の旨味。
ミルキーだ!
濃厚なのに、さっぱりとして2個目に箸が伸びる。
「これは美味しい!うんうん」
と独り頷く。
帰りに、女将さんに挨拶しつつ、
「どうして今の時期に牡蠣なんですか?」
宮古で、「花見かき」という名で、
大ぶりの美味しい牡蠣が、
4月から5月にかけて獲れるという。
牡蠣は、一般的には晩秋から冬にかけての食材。
ところが、冬を越し春にになると身も大きく美味しくなるそうだ。
この特大級の牡蠣は、宮古特産。
普通の牡蠣の倍以上の大きさで、
旨味も詰まっている。
この時間と手間をかけた素晴らしい素材を直利庵では、
蕎麦を隠すほどのワカメの上にのせる。
臭みも全くなく、花見かきの旨味を堪能させてくれる。
食材を作る人、
調理をし、芳醇な味に仕上げる人。
匠が繋がって更に美味しくなる。
桜を見て味わう「花見かき」
岩手だけで味わえる感動。
牡蠣好きにはたまらない。
「あ~幸せだ~」
「美味しい岩手」に誰かと乾杯したいもの。