*A FOGGY DAY* by George Gershwin • Dénes Dosztán
<音楽が流れます、音量に注意>
盛岡市の岩手県民会館の裏にあるカルタ(carta)
昔、ある家の蔵。
今では、素敵なカフェになっている。
古い建物が息を吹き返す。
中は静かで、落ち着いた雰囲気。
<カルタにて、珈琲、カフェオレとシフォンケーキ>
心和む小さな空間。
たいてい、二人が多いが、一人も居心地のいい場所。
気心が知れた人と来て、軽いおしゃべり。
それぞれ、好き勝手に本を読んでみたりもいい。
今日は、
仕事の合間に1時間ほどひと休み。
手帳のメモを確認し、スケジュールを調整。
向かいの人は次の取材先の資料の確認や下調べ。
ぜんざいがテーブルにのる。
スマホを置いて手帳も閉じた。
心に染みるような小豆の優しい味。
可愛らしい餅は、表面のカリカリから、長くのびる。
箸休めもいい感じ。
向かいではシフォンケーキを食べ、
「ふわふわの弾力、滑らかだなぁ~」とご満悦。
でも、ぜんざいを見て、「美味しいそう~」
カルタの静かで、落ち着いた空間は、
オーナーさん達の醸し出す雰囲気、そのまま。
「どうしてカルタ(carta)と言う名前なんでしょう?」
と聞かれ、
「ポルトガル語で「手紙」っていう意味らしいよ。」
と答えた。
あっという間に時間は過ぎ、移動の時間。
外へ出るとカルタの壁際を指差し、
「これって薔薇の実じゃないですか?」
「へぇ~ そうなんだ」
「ほら、ローズヒップティーって聞いたことありません?」
聞いたことがある。
薔薇の実は、初めて。
次の目的地に歩きながら、
斜め後ろからの呟き。
「最近、手紙って書いてないなあ~」
そう言えば、そうだ。
電話にメール。
仕事が一段落したら、手紙を書いてみようか。
さて、「誰に書こうか?」
なんて思えば、少しわくわく。
きっとカルタで書くのがいい。