「悲しき雨音 En ecoutant la pluie」 シルヴィ・バルタン
<音楽が流れます、音量に注意>
「懐かしい!まさに昭和だなあ~」
とニコニコ顔で、待ち合わせの「パアク」に入って来た。
この人と仕事したのは、もう二十年以上も前。
懐かしい人と会うには、ここはうってつけ。
外観も中も、昔のまま。
変ったのは自分達。(笑)
でも話すうちに時間は遡り出す。
あの頃、仕事の打上げの夜は果てしなかった。
時間はあってもお金がついてこない。
ちょっとは大人になってまた一緒に仕事。
美味しい珈琲を飲みながら話は弾む。
夏に、美味しい珈琲ゼリーを食べに来たと言うと、
「オレは、二十年ぶりかなぁ~」
と辺りを見回す。
仕事の段取りは二十分ほどで決まり、後は現場対応。(笑)
少し世間話。
あの頃、東京の膨張の時代が灰になりかけても、
地方では、まだ底に熱が籠っていた。
続々と新しい企画が続いた。
今は、収縮の時代。
さらにコロナが拍車をかけた。
若者達は、夢や希望を持ちにくいだろう。
「後の人生は粛々と野望もなく、のんびりいきたいね」
二人は笑う。
「この石油ストーブ、いいなぁ~」
2人で、微笑んでばかりの1時間。
城跡を背にした桜山神社と岩手県庁に挟まれた一角。
色濃く残る昭和は、盛岡の大切な文化遺産だと思う。
あっという間に陽は暮れる。
「そのうちゆっくり、ハシゴして呑み歩きたいね。」
なんて話して終わった打合せ。
帰りに路地裏を巡ってみた。
時間がゆっくり流れている様だ。
さて、明日の天気予報は、雨模様。
近頃続けている「まち歩き」を休みにしてゆっくりしよう。