<その日のランチ>
「地元の人は、一日と言います。」
その言葉が心に刺さっていた。
西和賀錦秋湖の紅葉。
しつこい性分なのか(笑)
或いは「一度、見ておきなさい」
逝く前に言った母の顔を思い出したからか?
2度も訪ね、10月25日の月曜日、また行った。
盛岡から、一般道を南に走る。
県道13号線で、北上に向かって南下。
いつもより早く出かけ、もう慣れた道を走る。
矢巾と紫波町の境の辺りから秀峰早池峰山が見え、車を停めた。
農家の屋敷林の彼方。
北国の晩秋、高い山の頂には冠雪。
美しい。
ちょっと走ってランチ。
「たかのはし」に決めていた。
四国で修業してきたオーナーの指示の場所に立つ。
久し振りの恋人に逢う様に、待つ間にワクワクする。(笑)
いりこ出汁の効いたうどん。
「熱々の並み」にした。
身体が唸る。
「うんまい~!」
うどんの艶もよく、コシも強すぎず柔らか過ぎず。
汁は、飲み干してしまう。
もう一度並んだこともある。
ネギの天婦羅、掻き揚げも美味しい。
野菜が甘い。
味付けされていて、そのままで十分。
熱々の並みが300円。
天婦羅がどれも100円、計500円。
大満足!
日頃の疲れがやる気に変わる。
花巻を抜け、北上から奥羽山脈に向かう。
今日(27日)の錦秋湖。
「湯田ダムでは家族で訪れる人達も」
「丁度、列車が紅い鉄橋を渡った」
ほっと湯田駅に車を停め、
少し歩いてみた。
橋を渡り、あちこち歩く。
通りから少し入ると既に雪囲いをしている家も。
猫は、ゆったりとこちらを見る。
いや、「何しに来た」かな?
欄干の蜘蛛の巣に「雪虫」を見つけた。
橋の辺りを数多く飛んでいた。
白い季節は近く、この辺りは1階が埋もれてしまう豪雪地帯。
深く積もると景色は、モノトーン。
紅葉を追いかけ、湯川温泉に向かった。
ここに来ると車を停めてしまう。
鉱山跡の迫力に何故か惹かれる。
湯川温泉には中尊寺蓮がある。
平泉に金を運ぶ街道があった。
険しそうな道だが、いつか探索してみたい。
湯川温泉の道端で、見つけた紅葉。
湖に架かる橋を渡り、「穴ゆっこ」の方へ。
橋からの眺めは、
真っ盛りの一つ手前なのかもしれない。
ただ、山の上の方に葉を落とした枝も見えた。
いつなのだろう?紅葉の見頃は。
しかし静かだ。
ゆだ錦秋湖駅。
そろそろ静寂の世界から喧騒の中へ帰ろう。
「母さん、見頃はまだの様だが、もう忙しくなる。」
また来年もある。
「?」
珍しく、未来を思った。(笑)