Bill Evans - A Time For Love
<音楽が流れます、音量に注意>
無性にトンカツが食べたくなり、「むら八」上田店へ。
7時半過ぎに車に乗り込むとシートは冷たかった。
エンジンの回転数が上る。
カップラーメンを待つほどの暖機運転。
岩手山の頂は白くなった。
もうじき、吐く息も白くなる。
セーターを着ていたがジャンパーも欲しくなった。
上田のむら八に到着。
店の中は明るい。
今月は取材で一日おきに1万歩越え。
ちょっとした自分へのご褒美に今宵は、「上ロースカツ定食」
テーブルに届くと揚げたての香り。
反射的に箸を持つ。
サクサクの衣から始まり、肉の甘み。
美味しい。
ご飯とキャベツ、味噌汁もすすむ。
狐色に包まれた淡いピンクに箸が踊る。
その日は茶わん蒸しも。
ご飯と瑞々しいキャベツとみそ汁は、お代わりできる。
ここ数年、お代わりはキャベツとみそ汁。
ふと思った。
トンカツは、明るいテーブルが似合う。
視覚で感じ、
衣の歯ざわりを聞き、
みそ汁のお椀で温もりを感じる。
揚げたての香ばしさが鼻孔を抜ける。
そして、噛むと溶ける前に滲むほのかな甘み。
「食」は五感で味わうものなんだ。
<一緒の方はハヤシライスのセット>
ハヤシライスにひと口ヒレカツとカニクリームコロッケ。
美味しそうで、五感で感じてみたかったが、
気軽にシェアを言える仲でもなく・・・
トンカツで満たされて視覚だけ(笑)
いつか食べてみたい。
そう言えば、
前に「食と五感の話」を何かで読んでいた。
しかし「ぼお~っ」と生きていてすっかり忘れていた。
誰かに叱られる(笑)
なんだか同じ様に忘れていることが沢山ある気がした。
誰かに教えられたり、叱られたり、感動したことも。
心の底に沈殿している物を揺すってみたくなった。
少し灯りを抑えて想いにふけってみよう。
深まる秋の夜長に、いいかもしれない。