Carly Simon - Moonlight Serenade
<音楽が流れます、音量に注意>
「アールグレイ」
とても魅惑的な名前。
学生時代
あの頃は知識ばかりが先行。
友達と図書館や本屋で立ち読みして詰め込んだ「うんちく」を競っていた。
お金がないは、呑みに出かけず、
6畳のアパートで、サントリーレッドやインスタント珈琲を飲みながら語り合う。
たまに一つのティーパックで、3人で回し飲み。
緊張のデートで入った紅茶の店。
その人がアールグレイをオーダーした。
よく分からずに自分も「同じもの」と言った。
「美味しいでしょ?」と聞かれ、戸惑った。
その人にグレイ伯爵の話と香りのことを教えてもらった。
今では微かなモノクロの記憶
その日の午後、
リーベの2階で、待合せ。
メニューを開くと紅茶がずらり。
アールグレイにしてみようと思った。
思い出して香りを楽しんでみた。
そしてひと口。
美味しい。
ポットの下がカップになっている。
たまに呑む紅茶もいいものだ。
<ティーハウス「リーベ」>
変わらない佇まいに思い出は続く。
バイト代が入ると袋ごとポケットに詰め込んで、
友達と待ち合わせ。
喫茶店で語り、暮れてくると新宿や渋谷の街を歩いた。
お金があると、良くも悪くも心に余裕があった。
アッと言う間に使ってしまったり、
ひとまず貯金してみたり。
「お待たせしました、待ちました?」
「いえ、少し前に着いたとこです。」
さあ、午後の仕事の始り。