急ぎ、家に帰った。
PCを開く。
早く立ち上がれ。
書きたいことがある。
土曜の夕方、
仕事が終わり、スタッフと夕飯。
「美味しいパスタが食べたい」と言う。
「リベルタ」に向かった。
車の温度計はマイナス4度。
凍てつく日が続く盛岡の街。
ドアを開いて、両手を擦る。
習慣になった消毒。
奥のテーブルに案内された。
2人ともメニューを見て迷う。
決めた!
「千葉産白蛤と自家製セミドライトマトのジェノベーゼ」
白蛤の大きさに眼を見張った。
メニューの説明書きのとおり、
蛤とアサリの間の様な味で、美味しい。
自家製のパスタは、いつもの様にもちもち。
細かく刻んだバジルとニンニク、オリーブオイルのソースに、
白蛤の風味が溶け込んでいる。
これも自家製のセミドライトマトが心憎い。
「とっても美味しい!」
ジェノベーゼとは、緑色のパスタを思い浮かべるが、
イタリアでは、どうも違うらしい。
まあ、自分としては、どちらでも構わない。
少し味見したいと言った向かいは、
ひと口食べて何度も頷く。
パンとミニサラダとドリンクのセットにした。
白金豚のソーセージも美味しい。
ぷちっと弾け、肉の脂の甘みを感じる。
2本ずつ、ペロリ。
斜め向かいの人は、
「色々な魚介類を使った贅沢なペスカトーレ」
ペスカトーレとは、イタリア語で漁師の意味。
さしずめ漁師風魚介のトマトソースという感じらしい。
テーブルに置かれたパスタに、
向かいの人は口を開け、手を叩く。
「いい匂い、美味しそう~」
海老はプリプリ、白蛤もいいし、
イカが美味しいと早口で説明してくれた。
少しもらって食べたが、
ソースに魚介の旨味がたっぷり。
香りと味のバランスがお見事。
珈琲を飲みながら、三種のデザート。
クレープで包んだレアチーズケーキ
冷たいチーズケーキを優しく包むクレープ。
チーズの風味が静かに口に広がる。
クレーマ・カタラーナ
スペインのスイーツで、
カスタードクリームを凍らせている。
表面はカリカリっとして、中はシャーベット。
2人で顔を見合わせ、微笑む。
ティラミスもほど良い甘さ。
リベルタは、スイーツも充実している。
ゆっくり夕食を楽しんだ。
会計を終え、
いつも、奥で、きびきびと動いているオーナーシェフに、
初めて声をかけた。
「とても美味しくて、満足です。」
一緒の人も、
「海老もイカも美味しく、凄い大きく、美味しい蛤でした!」
「千葉の白蛤が手に入ると海水で置いておきます。」
なるほど、食材を大切にしているんだなぁ~
また来ますとは言わなかったが、
明日も食べたいぐらい。
暖気運転の間、
助手席で「来て良かったし、とても美味しかった。」と繰り返す。
この美味しさを誰かに話したいと思った帰り道。
家に着くとブログを書き始めた。