<音楽が出ます、音量に注意>
バスケットに明け暮れていた日々
引退してから、はまったバドミントン。
試合が始まると相手は、
たいていチラリとこちらの足元を見る。
一瞬、怪訝そうな顔。
長年の習慣で、バッシュしか履けない。
2年半前、あちこちの関節を痛め、
ラケットを見ることもない日々。
きっとガットは、暗闇でゆるゆる。
下駄箱を整理していたら、
とうに役目を終えたバッシュを見つけた。
車に積みっぱなしの新しい方は、カットが浅い。
「この頃のが、深くて好きなんだなあ~」
これを下ろして、散歩しよう!
盛岡の街から雫石町の公園へ。
短い距離を歩いては打つパターゴルフ。
リハビリには持ってこい!
数日の入院
昨年の秋に完成した最新鋭の岩手医大の附属病院。
1000床もあるという。
手首に巻かれた氏名とバーコード、
静か過ぎるエレベーター。
真っ白な廊下。
部屋に案内され、無機質な日々を覚悟した。
ところが看護師さんの笑顔。
丁寧に説明してくれる医師のチーム。
栄養士さんや掃除や事務の人。
すぐに毛羽立った神経が弛緩していった。
3時間ほどのドライブと軽い運動。
真夏の太陽を浴びた。
着替えたグレイのTシャツは、
汗で、半分ほど色が濃くなっていた。
今年初めての経験。
何枚も着替えた頃の夏が懐かしい。
盛岡の街に戻って「自分へのご褒美」
ふわりとした鰻に山椒をふる。
お重から湧き上がるいい香り。
「ごはんにお好みでタレをかけてください」
と言われ、
少なめにした白米にタレを少し。
魅惑の狐色
唸る食欲を抑え、
ゆっくり、じっくり、よく噛む。
時々、箸を止め、
口の中に染みわたる美味しさ。
<盛岡市・「かわ広」にて>
一日を大切に。
自分と関わる人々を大切に。
教訓めいた言葉だが、自分の心に染みている。