Halie Loren - A Woman's Way
<音楽が流れます、音量に注意>
「さあ、乗って!」
と前を向いたままで、手招き。
ノラない素振りに、こっちを向いた。
眼が血走り髪の毛が逆立ちそうだ。
そこで夢から覚醒。
退院し、身体はいい感じ
しおれかけたパジャマを脱いだ。
車のキーをポケットに入れ、西へ。
週末のわりに空いているルート46号。
小岩井を走り抜ける。
岩手山を背景に緑のグラデーション。
のんびりの牛達。
網張の麓から葛根田川に沿って山懐へ。
進むに連れ、道幅は狭く川に残る数年前の豪雨の痕。
乾いた茶褐色の河原。
すれ違いが難しくなってきた。
「こんなに奥深く、狭かったかな・・・」
戸惑いがかえって新鮮。
振り返ると「夏空」
ランドセルを背負い立ち昇る入道雲を見ていた。
飽きずに、いつまでも。
あの頃、
初めてのことが毎日の様に起こった。
隠れて泣いたり、みんなで笑ったり。
前に見た日を思い出せない「鳥越の滝」
ひと目で深いと分かるグレイの混じった深緑。
吸い込まれそうだ。
こんな迫力だったとは・・・
滝ノ上温泉に到着
しばらくして追い越してきた女性も到着。
その人、
なんと登り道をランニング。
登山者用の蛇口で手足を洗い出した。
脹脛の筋肉、少し屈んだ腰の決まり具合。
かなりのアスリートに違いない。
「自分もあの頃は・・・」
と思ったが、
入院して認めるしかなかった衰えた筋肉。
ふと、ある人の顔が浮かんだ。
「諦めるのは、簡単ですよ」
全身に力を込め、辺りを歩き回った。
この辺りは、特別な地形が故に地熱力が凄いらしい。
大地の鳴動が聞こえてきそうだ。
災害にあったが、ゲストハウスとして蘇った「滝観(りゅうかん)荘」
新たな計画もあるそうだ。
帰りに玄武洞の前の茶屋へ
<名物の玉こんにゃく>
気持ち良い弾力、染みて美味しい。
手打ち蕎麦も人気
昼時には、車も沢山停まる。
たっぷりの天婦羅。
特にゴボウと人参が美味しかった。
入院して足元を見つめ直し、退院して思う。
まだまだ自分しだいで世界は広がる。
少し身体と向き合いながら、
トレーニングしてみよう。
果てしない魅力を秘めた岩手を歩き回るためにも。