Killing Me Softly - Nils Landgren
<音楽が流れます、音量に注意>
北国の街、盛岡の夏
「スカッとした夏空を見ていないですね~」
「ええ、確かに」と答えると
「気がめいりますね~」と続いた。
あまり、空が低い鉛色でも自分には関係ないと思っていたが、
このところ溜息が多いかもしれない。
軽く仕事の話を終えて雑談。
「わぁ~美味しそう!」
カボチャのプリンで、その人の顔が晴れた。
<カボチャのプリンとストロング>
スマトラマンデリンと数種のブレンド。
「深い香りと味わいのある珈琲ですね~」
「どちらでも、どうぞ」
勿論、小さな三角にした。
甘さが珈琲とよく合う。
珈琲屋さんは、いつも珈琲と合うスイーツを求めている。
<夏の夜のブレンド>
深煎りのブレンドで、味わいがあり、
心地良い苦味の余韻。
藍のカップが味を彩る。
口に寄せると香りが鼻孔へと抜けた。
美味しい。
<機屋は、ネルドリップで淹れる>
柔らかい毛織物でできたフィルターで淹れる。
ネルドリップは、ペーパーより目が粗く、適度に油分も抽出されるらしい。
テーブルにティラミスも
「ひと口、どうぞ」とお返し。
頷く笑顔に、こっちも晴れる。
<ティラミス>
<機屋(はたや)>
自家焙煎の店として1985年にオープン。
初めて来たのはいつだったろう?
あの頃は、いつも深刻な顔をしていた気がする。
「神様なんて、いない」なんて思いながら。
いい味の床板
昔は、いつも端っこの席だった。
今は、どこでも構わない。
通りから入り込んだ小路にある。
もし映画監督だったら、
端っこの席に主人公を座らせ、
窓から小路を眺めている絵を撮ってみたい。
なんて思いながら立っていると、
一緒の人は、手を振りながらリズムよく歩いて行った。
さて、こっちも頑張りますかね。