Lover Come Back to Me - Eddie Higgins Trio
<音楽が流れます、音量に注意>
4月も半ば。
その日は不意にやってきた初夏の陽気。
温泉に行く途中、繋の御所湖で見かけたウインドサーフィン。
風に乗ってなかなかのスピード。
乗る人の顔が見えた気がした。
背景は山々の残雪。
湖の回りをランニングする人も。
傾き始めた陽射しに輝く水面。
温泉で体を癒し、雫石をあちこち回った。
盛岡に帰る頃には、とっぷりと暮れていた。
まだ入ったことがないが、
食べてみたいラーメン店が夕顔瀬町にある。
先日は定休日だった。
昔は夕顔瀬橋の袂から新田町にかけて賑わう一本の通りだった。
中ほどに踏切があった。
しかし、時は流れ迂回する道路が立体交差となって整備された。
昔は、踏切があったが今は歩行者用の地下道になっている。
そこから西が新田町で、東が夕顔瀬町。
当時の面影は薄れたが、懐かしい風情。
車の多い通りから入ると、ここだけ時間が止まった様だ。
少し奥に行くと灯りが見えてくる。
ここは夕顔瀬町。
RA-MEN IKKEN(ラーメン イッケン)
店構えを見て直感。
「これは、絶対に美味しい!」
食券の自動販売機の前で迷う。
店のスタッフが「おまちどおさまでした、塩ラーメンです」
とテーブルの女性の前に置いた。
初めての店だ、まずはまねっこ。
セルフの水には黒烏龍茶やルイボスティーもある。
ほどなくして登場した「塩ラーメン」
スイッチを押すと粗挽きの胡椒が出てくる。
これは便利。
スープはたぶん鶏ガラや煮干しなどだろう。
野菜の仄かな甘みも感じる。
「お~」心と身体に染みてくる。
美味しい。
穂先メンマは、長くてシャキシャキ。
チャーシューも美味しい。
生ハムの様に肉の旨味がたっぷり。
でも、あっさりしている。
自家製麺は、もちもち。
スープと具、麺のバランスがいい。
自販機で気になっていた「ラードごはん」。
立ち上がって券売機へ。
小さく角切りされた優しく甘い脂身。
味つけは醤油。
食べると、生姜の香りもして意外にあっさり。
これ、いける!
思わずにんまり。
近頃は色々なラーメン店があり、それぞれが持ち味を出している。
イッケンは、味のバランスがいいと思った。
完食して満足。
さりげなく流れるJAZZ、これが似合うイッケン。
壁には大きな時計。
「ん?」
なるほど、営業時間だけに数字。
洒落ている。
入って良かった。
美味しい店を見つけた喜び。
家に帰って珈琲を淹れていると鋭い視線。
「おいおい、今夜は何を食べてきた?」
おやつを出して、たっぷり遊ぼう。
盛岡市夕顔瀬町
RA-MEN IKKEN(ラーメン イッケン)