Voy A Apagar La Luz / Contigo Aprendi
「もっとあげたいのですが、あまり甘くないんです」
そう言いながら、先日いただいたサクランボ。
その方も沢山貰って持て余しているかの様だった。
早速、氷で冷やし食べてみた。
綺麗だったが、ちよっと酸っぱい。
その日の4時過ぎ、
盛岡の西隣、雫石町の鶯宿温泉へ行った。
途中、雫石園地という桜の名所を通った。
あまりに綺麗な緑と空の青。
車を停めて歩き出した。
すれ違う風と降り注ぐ光。
土手の花も一面に咲いている。
目を凝らすと、忘れな草に似た花も。
傾きかけた太陽が輝き、青のグラデーション。
田んぼの水面には光の帯。
「お~ 綺麗だ!」
少しぐらい大声出してもいいだろう。
ゆっくり歩いてから温泉へ。
お湯から上がっても、なかなか汗はひかなかった。
6月の太陽は長く、7時過ぎでも薄明るい、
家に戻っても身体が火照る。
冷蔵庫からサクランボを取り出し、氷を入れた。
無造作にテーブルに置く。
するとサクランボが瑞々しく見えた。
酸っぱいも甘いも混じっている。
でも、美味しい。
近頃、びっしり箱に並ぶ、
宝石の様なサクランボも好きだが、
自然な酸っぱさも心地良い。
コロナで、人混みを避け、自然の中へ出かける事が多くなった。
昔、あちこちで見かけた光景と一緒に味も思い出した。
子どもの頃は、林檎や蜜柑、サクランボと酸っぱい物ばかり。
顔をすぼめて「すっぱい~!」という事がなくなった気がする。
明日、天気が良かったら残りのサクランボ持って出かけてみよう。