<音楽が出ます、音量に注意>

 

 

 

このところ打合せは、みんなマスク

半分隠しても、意外に眼はものを言う。

そして、寝起きがばれるオンライン会議。

そんなこんなで、在宅時間が増え、ついついリラックス。

珈琲を飲み、

ぼ~っとしていたら、

「がんづき」が頭に浮かぶ。

実は先日、ある方から頂いて食べたばかり。

 

「がんづき」とは諸説あるらしいが、

醤油や味噌を加えて焼いた褐色の蒸しパン。

それを月に見立て、表面にふられたゴマを雁に。

「雁月(がんづき)」と呼ばれる所以。

農作業が一段落した頃の渡り鳥と月とは「浪漫」に満ちている。

岩手が盛んで、宮城でも作られている。

 

子供時代を岩手の県南で過ごした。

苦手だった幼稚園に通っていた頃。

あの肉まんの容器に似た物に入った熱々の蒸しパンを売る店があった。

薄いクリーム色で、干しブドウが載っていた。

たまらなく美味しくて、頭から離れなかった。

我がままを言わない子だったはずだが、

ある日、店の前で無言で立ち止まった。

母が手を引っ張っても体を九の字に曲げ、

必死で、蒸しパンの前から動かなかった。

 

 

中学生ぐらいになり、

母がよく「がんづき」を作るようになった。

貰い物や店先に並んでいる物より、

圧倒的に鴈、つまり黒胡麻の量が多かった。

がんづきは、艶のある表面が薄くはがれる。

その薄皮に大半の黒ゴマも付いてくる。

でも、あまり「美味しい」とは言わなかった。

褒めれば、沢山作って、

おやつは連日、「がんづき」が山盛りになるからだ。

 

<ある方から、頂いた「がんづき」 沢山の胡麻の風味・美味しかった>

 

大柄だった母が、台所で背を丸め、

真剣な顔つきで作る姿が今も鮮明だ。

大人になってもよくテーブルに載っていた。

時々、食べ過ぎ、夕飯になると、

いくら食べても、すぐ空腹になった子供の頃の勢いはなく、

箸が鈍く重い。

すると少し母の顔が曇ったものだ。

 

 

二杯目の珈琲を温めに、立ち上がった。

気がつくと、もう辺りは薄暗い。

思い出は急に萎み、どこかえ消えた。

 

 

 

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