Taylor Eigsti - In A Sentimental Mood
<音楽が出ます。音量に注意>
7時半。
打合せも終わり、腹ペコ。
「直利庵に行きません?」
老舗の味が恋しくなる。
「行きますか!」
心なしか盛岡八幡界隈の人通りは少ない。
街の観察が癖になり始めている。
歩きながら一緒の人が悩み始めた。
「久し振りなんです。何にしようかな~?」
迷いは、テーブルに座っても。
<食いしん爺は、カツ丼!>
飴色の玉ねぎに包まれた狐色のトンカツ。
しっかり豚肉から離れない衣。
丁度良く卵が絡む。
「ん~美味しい!
付け合わせのそばもいい。
蕎麦とふのりの食感。
満喫していると「どうぞ、お先に」
と言った向かいから、
「ちょっとだけ、いいでいすか」
一切れで満面の笑み。
続いて、
「ご飯も一口食べたいです」
笑ってしまう。
向かいの人は、悩んだ挙句、オーソドックスに。
<天ざるそば>
今度は、こちらが見とれてしまう。
「少しどうぞ」
待ってました。
海苔と蕎麦の香りが相まって、口に入り、
のど越しがよく、美味しい。
「タラボの天ぷらがありますよ、どうぞ」
「ありがとう」の前に、箸がのびる。
春を味わって思った。
明治時代創業で、
ゆうに一世紀をこえてきた老舗「直利庵」
明治、大正、昭和、平成と令和に至るまで、
様々なアクシデントがあったに違いない。
それを乗り越え、今がある。
おや?
メニューには、テイクアウトもあった。
気ぜわしい昼休みに入っても、
心、落ち着く店内。
いつか、女将さんに色々な話を聞いてみたい。
この辺りの古い街の移り変わりや蕎麦の話をゆっくり。
そうそう、「カツ中華」の誕生にも何かあるかもしれない。
<老舗直利庵の「カツ中華そば」>(先月に食べた時の写真)
14日の午後、まだ岩手県では、新コロナ感染者ゼロ。
幾度も手洗いうがいをしながら、
早い終息を祈るばかり。