Mr Lonely【訳詞付】- Lettermen
<音楽が出ます、音量に注意>
先月、打ち合わせの後、珈琲を飲んでいた。
ひょんなことから「鰻」の話になった。
岩手では、まだ新コロナ感染者ゼロ。
では、自粛の話が出る前に「食べに行こう!」
その足で、三人とも初めての「かわ広」さんに
<盛岡市、「かわ広」さんの鰻重>
みんな黙々と。
ふわふわで、脂のった鰻。
山椒の香りも久し振り。
タレの濃さもちょうどよい。
鰻には、ご飯が大切。
どうして鰻と白いご飯が、こんなにもあうのだろう。
とても美味しい。
ひと切れで、ご飯がすすむ、すすむ。
さて、
珈琲を飲みながら鰻の話になったのは、
いい年のおじさんが三人集まれば、たいてい昭和の話になる。
その日は学生時代の食べていた物の話に。
そこで語った想い出。
東京の暮らしにも慣れてきた頃。
ある日、アパートに遊びに来た友達と二人でゴロゴロしていると、
威勢のいい声と同時にドアが開いた。
もう一人、友達がやって来た。
バイト代と奨学金が出たばかりで、ひと時の小金持ち。
早速、新宿に呑みに出かける事に。
その日は「呑む前に、たまには、ゆっくり豪華なご飯にしよう」となった。
確か記憶では新宿駅の西口、小田急デパートの上に、
飲食街があり、そこに鰻屋があったと思う。
三人で食べ終わり、会計。
小金持ちは、淋し気な顔。
田舎では、川で鰻が沢山獲れたそうで、
「こんなに高いとは?」と不満げだった。
来週には、オレ達も入るからとなだめ、終電を気にせず呑み明かした。
西口から、アパートまでは歩いてせいぜい20分。
6畳一間で、3人の雑魚寝。
かわ広さんの鰻重に満足してお茶を飲んでいた。
そう言えば、
あの頃、深夜になると聴こえてきた城達也さんの「ジェットストリーム」
「懐かしい!」と笑う。
それぞれに昭和の思い出が、
山ほどあるのだろう。