このところ、ボキャブラリーが減っている。
「感動とやらに巡り合う機会が少ないから」なんて都合よく考える。
答えは簡単、近頃は自ら飛び込んで行かない。
すると、もう一人の自分が、
「年もとったし仕方ない」
なんて、ありきたりの言い訳。
そんな午後、もう時刻は2時過ぎと知って胃が騒ぐ。
ほとんどランチタイムは終わっている。
「あっ!」
浮かんだのは、SABO(サボ)のマスターの声。
「来る時は2時半過ぎの方が、ゆっくりできます」
着替えているとグッドなタイミングで、くちばしの長い人から電話。
まだランチ前で、しかも通り道。
途中で拾うと、
「なんか元気ですね~」
わくわく感が車に充満?
少し住宅街に入るが2度目で、細かな地図がインプット。
<八幡平バイオレットを使ったペペロンチーノ、「ガンべレット」>
パスタとソースが一つになり、
エビのペペロンチーノは、ビジュアルどおりの美味しさ。
写真の背景になってしまったが、
プレスコーヒーとファイヤーキングのカップも健在。
このエビが美味しい。
プリッとしたエビの旨味がソースに溶けて。
向かいは、マリナーラ。
これも八幡平バイオレットの旨味を活かしたパスタで、
苦みが少ないニンニクのほのかな甘み。
「美味しい!連れて来てくれてありがとう!」
マスターが来てくれた。
「力量ハウジングのデンバー」に来て、だいぶ落ち着いた様だ。
「ますます美味しくなったと思います」
あまり、詳しい感想を伝える事はないが感じたままに言った。
マスターは、前から「八幡平バイオレット」を使っていた。
彼は素材にこだわる。
内心、「流石だなあ~」と感心。
彼の8年来のつきあいのオーナーに紹介された。
気さくに「2階にもどうぞ」と誘う。
階段を上がると
「へぇ~!」と声になる。
アメリカンティストと言う言葉がよぎるが、
眼前に広がる空間は、ここにしかない気がした。
話を聴くと実際にアメリカに渡り、色々な人と出逢い、
歴史や文化を感じて自分の世界を創りつつある様だ。
混む週末は、2階も開放している。
落ち着く素敵な空間で、美味しい物。
これは、食いしん爺にとって最強の組み合わせ。
自分のイメージした世界を創る人と進化する料理人。
2人から刺激と美味しさをもらった午後。
また、誰かを連れて来たくなる。