Rita Coolidge - All Time High
<音楽が出ます、音量に注意>
盛岡のあるコンビニで買い物
車のドアを閉めようとして、
何か、
落ちている。
ゴミにしては形が妙だ。
顔を寄せる。
お~恐竜!
思わず苦笑い。
買った珈琲でひと休み。
きっと小さな子が落とした。
保育園の帰り、コンビニで買物。
ママにせかされ車に乗ったに違いない。
何かのおまけだったら可哀そう。
お気に入りだったら、なお悲しい。
勝手に妄想していた。
<蘇る想い出>
子どもの頃、仲良しになったばかりの友達に誘われ、
朝早く桜が満開の丘へ。
宴の後は、散乱した新聞紙が風にカサカサ。
足元に五円玉。
顔を見合わせ新聞紙を蹴散らし回る。
「こっちにも!」
150円ぐらいになり、山分け。
桜が散ると父の誕生日が近い。
拾った後ろめたさは、父へのプレゼントに。
数日後、硬貨を握ってタバコ屋へ。
当時、50円もあれば買えた時代。
お金を受け取りお祖母さん、
「偉いね、お使いご苦労さん」と「しんせい」を差し出した。
誕生日近くに友達が来た。
タバコを買ったと言うと「吸ってみるか?」
マッチもポケットに入れて裏山へ。
「しんせい」は紙巻の両切りで、フィルターなどない。
草の上にしゃがみ、見様見真似で火を点ける。
唇や下に纏わりつくタバコの葉をペッペッ。
煙など吸えやしない。
結局、新聞紙に包んでゴミ箱へ。
紫の煙をくゆらす父を見て「何がいいんだろう」
「大人になっても吸うものか」
少なくとも東京に行くまでは、そう思っていた。
その日の帰り、
テイクアウトで金宝堂のカツサンド
創業1923年の老舗洋食店。
カリッと焼かれ、
中はしっとりのパンがカツを挟む。
歴史のある金宝堂にも色々な事があって今があるのだろう。
ひと口ごとに心整う優しい味。
今夜は、いつもより噛みしめている。