北国の1月
粉雪が降ったと思えば、春の雪。
道は、溶けた溜まりに脚をとられ、車の跳ねに傘をあてがう。
人間が地球を狂わせてしまったのか?
でも、空腹は否めない。
寒い日が続いても盛岡の人は、盛岡冷麺を食べる。
焼肉とセットで。
先日は、明治に創業した精肉店の「肉の米内」
いつも満席で、行列ができる。
その日は、遅めのランチにしてなんとか座れた。
三十年ほど遡れば、昼も夜も待ったという記憶が殆ど無い。
賑わってはいたが、一つ二つテーブルが空いていた。
<カルビとレバーを焼き始める>
下ごしらえをしっかりした厚い肉を鉄板に載せる。
ジュっといい音がして、ちょっと焦げる甘い匂い。
これがたまらない。
トングを離さない。
何もつけずに食べたり、タレにつけたり。
適度な歯応えの後に、溶けていく肉の旨味。
若い頃は、黙々と食べたが、
少し大人になってからは後輩の悩みや愚痴を聴いたり。
美味しい肉をたらふく食べ、彼らは力強い足取りで帰って行った。
<焼肉を食べて冷麺>
久し振りに食べたが麺の艶々は勿論、コシもあり、喉越しもいい。
とても美味しい。
ある方に教わった。
茹で卵の黄身を溶かせば、辛味もまろやかに。
そのとおりで、スープを完食。
盛岡の食文化は、今や盛岡冷麺を語らずには始まらない。
沢山の店があり、それぞれの個性がある。
数年前、ある人と雑談の中で数えたら30軒を軽く超えた。
人々は、自分の好みで選ぶ。
それはちょっとした贅沢。
街の人が通うから、各店は当然に繁盛。
蕎麦屋、ラーメン店も多く、本当に盛岡の人は、麺好きだ。
帰り道は寒さも何のそので、足取りはカルビパワー!