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この春の盛岡は、四月になっても雪が降った。

四月に転勤で盛岡を離れる人に「まだ、咲いています」と教えてもらった。

雪を纏って健気に咲いていた。

 

 

明日にも盛岡は初雪の予報

夜になって盛岡は、冷たい雨。

四季桜が咲いている事をFacebookで知り、急ぎ見に行った。

「この雨で散ったかもしれない」と想いつつ、街灯の灯りを頼りに木を見上げる。

目を凝らすと今にも散りそうな枯葉に混じり、

一輪、二輪と咲いている。

数輪の小さな花は、目立たず、淡々と使命を果たしている様だった。

しばらく立ち尽くす。

 

 

 

 

年に2度も咲く四季桜

 

南の方では紅葉の中で咲くらしい。

盛岡は、もう零度の世界。

明日にでも初雪が降れば、今年は、二度目も雪の中で咲く事に。

街灯に照らされた薄紅色の花は、

冷たい雨に打たれ「哀れ」から、しだいに「可憐」に見えてきた。

 

 


 
そっと花びらに触れて雨露を払いたくもなるが、そのままに。

傘を置いて、ゆっくりスマホのシャッターを押した。

頬にあたる雨は、とても冷たかった。

 

 

部屋に帰って熱い珈琲を淹れた。

 

HORIZON LABO、岩野響さんの十一月ののCOFFEE

 

相槌を打つ

埋め尽くされた意図

塗りつぶされた目的

切り立った常識はほつれるのだろうか

 

 

 

小さな薄紅色の花と十一月の美味しい珈琲のせいで、
今夜は眠れそうもない。