県道1号線のミニドライブ<2>
天然の澱粉だけで作った「西わらび餅」
農家レストラン「およね」で遅い昼ご飯の後、
横手に続く県道1号線を走り、沢内から湯本温泉へ。
道は狭くなり、寂れた感もあるが温泉街の雰囲気は十分。
有名なスーパー「おせん」がある。
その、すぐ近く「お菓子処 たかはし」さんがもう一つの目的地。
「西わらび餅」
西和賀のわらびは、長い冬の深い雪が解け、一斉に芽を出す。
その特産のわらびを使い、試行錯誤の上、明治時代に途絶えた「わらび粉」が復活。
晩秋、根を掘り、幾つもの工程を経て完成する。
なんと、100キロの根から5キロしかとれず、澱粉を安定させたりなど1年を費やす。
これで作る「西わらび餅」の賞味期限は当日限り。
少し、日もちする餅もあるが迷わず100%を。
湯本温泉の工藤菓子店、わらび餅かふぇ 団平さんでも作られている。
御主人が作っている最中で、ちらっと見えた大きなボールの中は凄い粘り気。
一緒に行った人は、
「わらび餅は、あまり好きじゃないんです」と言っていた。
ところが食べ始めると止まらずに「美味しい!」
手間をかけたわらび粉で作った「西わらび餅」は、きな粉に包まれ、上品な口あたり。
とろける感じで、ほのかな甘み。
とても美味しい。
食べながら、カタクリの根からとった片栗粉の話を想い出した。
旧南部藩では、片栗師という役職があったらしい。
美味しいお菓子を作るための原料作りは、想像以上に大変なのだろう。
実は、「お菓子処 たかはし」さんを知ったのは鬼剣舞から
先月のまだ暑い日、スーパーおせんに行った時、ちょうどお祭りだった。
地元の鬼剣舞に見とれた感激をFacebookに載せたら、
「その日、笛を吹いていました」とコメント。
それが奥さんで、「西わらび餅」を知ることになった。
盛岡でも実演し、販売をしているそうだ。
<この写真には高橋さんの奥さんは映っていません>
横手に繋がる県道1号線から外れて北上に向かった。
今日の良き日に感謝しながらドライブは帰り道。