<音楽が出ます、音量に注意>
「9月は、色々と忙しいので、前半がいいです。」
とショートメール。
今度は、案内してもらう番。
待合わせは、盛岡の中の橋、レンガ造りの旧岩手銀行本店前。
縦のストライプのスカートを揺らしてやって来た。
すぐ目の前の「Bar de HOLA(バルデオラ)へ。
<1軒目 「Barde HOLA(バルデオラ)>
美味しかった。
いつも時間はピッタリ。
早速、店に入る。
「パエリア」から、次々と並べて。
乾杯はビール。
美味しい!
「一人でも仕事帰り「かぁ~るく一杯」なんて感じでしやすい店なんです」
そうか、いつのまにか一人前の仕事人になったものだ。
並べた料理の上を二人の近況が飛び交う。
今年の始めに会った時から、少し痩せたようだ。
何かと戦っているのだろう。
ひと月やふたつきで、やつれる人じゃない。
直ぐに心を吐き出すわけじゃない。
「話の核心は2軒目かな?」
なんて想いつつビールは、3杯目。
その日は、仕事の話から、子供の頃の話になり、
自分のことを語った。
幼い頃、
大人達には、幼稚園に通えない小さな心が分からなかった。
「どうして、幼稚園に行きたくないの!」
しだいに強くなる母の語気。
自分でも分からなかった。
隣の子と何を話せばいいのか。
一歩、幼稚園に入ると言葉が出なかった。
したいことのできる一人がよかった。
時が流れ、自分は変わったのか、そのままなのか?
子どもの頃の話しをするとたいてい一笑に付される。
口々に「信じられない」
自分を守るために本能的に体得してきた社交性。
「そうでしたか、わたしは・・・」と始まった。
とにかく目立たぬように、怒らぬようにしてきたらしい。
ワインを片手の今も、さほど変わっていないかも(笑)
仕事と子供の頃の話が終わる頃、テラスから見える街は、
とっぷりと暮れていた。
「もう一軒、行ってみたい処があるんです」
いよいよ言いたい事があるみたいだ。