<音楽が出ます、音量に注意>

 

 

 

<いよいよ大寒の候>

北国、盛岡の夜。氷点下の風に頬が痛い。

でも、目指す「鍋」を想うと心は「ほわっほわっ」

それで急ぎ足。

店の前で約束した人と鉢合わせ、互いに同じ顔で苦笑。

 

2人の頭の中には、

盛岡桜山808(ハチマルハチ)「鴨せり鍋」

 

 

 

仙台で「セリ鍋」が、ここ10年ほど前からブレイクしているらしい。

「せりは、根も美味い」と知ったのは、秋田のとある小料理屋。

美味しくて感激したことだけは覚えているが、店の名前も、場所も忘れてしまった。

ある方に連れて行ってもらい秋田の美人と美酒に呑まれたのです。

食いしん爺の「秋田ショック」

(セリ根のことですよ(笑))

 

そもそも鴨南蛮の「南蛮」は葱のことで、鴨と葱は、相性がいいとされてきた。

しかし、である。

「鴨とせりの相性は、抜群!」

 

808の鴨せり鍋は、なんかブレイクの予感

 

 

 

その夜は、車だったのでホットウーロン。

お通しは、めかぶでシャキシャキ感がたまらない。

「せり根の「シャキシャキ・サクサク」のイントロが始まってる!」

と「美味しい」の予感にテーブル挟んで満面の笑み。

 

お通しとホットウーロンで、鍋の出汁が煮立つのを待つ

 

鍋と皿が来た!

「ねえ、半分づつ入れようか、それとも全部、いっちゃう?」

「う~む、半分にしますか、いや一気かなぁ?」と迷う。

「食いしん爺って、いつも煮え切らないんだよね、あ~やっぱり二度、味わいたい!」

「なんだよ自分も迷っているくせに」とこれは声に出しては、いけない(笑)

 

まず、あぶらふを入れて、ひと煮立ち、根っこの方から入れて、葉とネギを入れる。

二人とも無意識に箸を持ったまま離さない。

「もう、いいんじゃない」

「いや、もう少し」

「もう待てない!味見!」

と言ってあっという間に、セリと根を食べた。

満面の笑み。

 

そして、鴨はしゃぶしゃぶで。

これがまたいい!

「あ~美味い」

後は、ほぼ無言で食べて食べまくる。

 

 

そして、〆は、蕎麦。

鴨汁のつけ蕎麦となる。

少し、鴨とせりとネギを残しておけばよかった。

 

今、鴨は合鴨農法で育てられている。

数年前に盛岡市玉山で取材した方では、500羽を超えていた。

有機農法で、しかも美味しい米を作っていた。

色々な作り手があってこそ成立する「鴨せり鍋」

 

 

もう何年前の取材だろう~

懐かしい。

 

 

 

 

 

 

 

盛岡桜山の808では、地元の物をふんだんに使っている。

この蕎麦も地元の赤喜商店の蕎麦。

 

そして、もうすぐ秋田の湯沢、三関のセリが始まる。

これが絶品、白く長い根が甘さすら感じる。

う~ん、きりたんぽに三関のセリの組み合わせも凄いだろうなあ~

秋田にきりたんぽ鍋を食べに行かなくては。

その話は、またいつか。

 

さて、三関は、サクランボが有名で品質は最高級と言われる。

寒冷な地域でたっぷりの湧水。

葉より根が育つのだという。

たしか色々な野菜も美味しいと聴く。

雪の深い横手、湯沢を訪ねてみようかな?

稲庭うどん、十文字ラーメンなどなど「あ~食べたい」

 

 

「会心のご飯」の帰り道

盛岡桜山界隈の傍の雪景色。

ガス燈がいいんです。

 

北国盛岡の冬は、寒いけれど美しい、そして美味しい