<音楽が出ます、音量に注意>
11月のある日、
快晴の昼下がり、「愛宕下」に行った。
2度目だ。
初めての時は、桜が咲き出した頃。
満開の桜を見逃した。
今度は、紅葉を狙った。
別の路もあるのだが、盛岡グランドホテルに向かって坂を上る。
回り込むようにして進むと急で細い道となり、少し下る。
11月ともなると坂を見れば、北国育ちの私は真冬を想ってしまう。
さて、私にとって、隠れ家的なカフェ「愛宕下」
その日の陽射しは柔らかく、伸びをしたくなった。
「そろそろ、冷えてきませんか?」
とオーナーが気遣ってくれたが、傾いた陽射しを浴びるとまだ、心地良い。
急傾斜にあることも、
明日の予定も忘れて、ゆったりと時間の流れに身を任せて。
「これって贅沢だなあ~」
と一人、頷く。
そうそう、あとは美味しい珈琲とスィーツが必要条件。
お任せのケーキはチョコレートケーキだった。
まだ緑の残る芝の先に見える盛岡の街。
籐の椅子に、切株の小さなテーブル。
そして、珈琲に映る樹の枝。
60年の時を超えて蘇った建物は小さなギャラリーやイベントにも。
詳しく教えてもらったのに、のんびり気分で皆さんに伝えれる正確性がない(笑)
ここは、いつか経緯から、オーナーのコンセプトやらをじっくりと紹介したい。
ただ、一つ「何もしないということ」の言葉はしっかり残っている。
今日は、「絵画の様な光景」と「美味しい」で満足。
「冷えてきませんか?」
と声をかけられた。
だいぶ陽も傾き、少し指先が冷っとしている。
履いていた下駄を置いて中へ。
下駄まで用意したり、細かな処にも心憎い気遣い。
その心も存分に味わった。
冬は暖炉だろうか、素敵だなぁ~
ここがお気に入りの人も多いのも頷ける。
外は、もう薄暗がり、ゆっくりさせていただいた。
帰り道、坂を下りながら、冬の営業時間が変るのも仕方ないなぁ~ なんて想いつつ、
ゆっくりした後に、どこかへ出かけたくなる自分がいた。
8月以来、病んでいたこともあり、久し振りにそんな気分になってきた。
冬も営業している日時を調べて、晴れた日に来てみようと想った。
白と黒の世界で、また別の佇まいの中で、違う時間の流れがありそうだ。
time & space 「愛宕下」
〇 午前11時から午後6時までで休日は、木・金曜日
※ 1月から3月は、営業時間が変ります。ご注意を