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盛岡の午前9時半に見つけた「昭和レトロ」
苦手の早起きして病院へ行く日々。
先日は、治療も早めに完了。
青空に誘われ「プチ盛岡駅前 散歩」
今、ちょっとした事情で、ゆっくりしか歩けないが路地裏を巡ってみた。
「?」
「こんなところに、喫茶店がある」
古びた看板には「セレクト 珈琲舎 COFFEE」
半分開いたドアから、昭和の気配が零れていた。
それに誘われ、入ってみた。
なんとなくマスターを想像したが、ママだった。
カウンターに並ぶサイフォンが眼に入り、その前に座った。
ママは感じの良い人みたいだ。
アメリカンを頼みながら、美味しい珈琲の予感。
「ここは、何年ぐらいに、なるんですか?」
「さあね~ 古い話は忘れるの(笑) う~ん、35、6年かな~」とママは、少し遠くを見た。
サイフォンで淹れた美味しい珈琲を飲んでいるとママが語りかけてくる。
「お客さんは、地元の方ですか?」
「はい、わりと近いです」
「駅で降りた人達は、おっきい通りを歩いて、駅前の路地には入って来ないんです」
「そうですか」
「この前、東京から来た2人の女の子が来て『喫茶店』は、初めてだとはしゃいでた」
カウンターを挟んで笑った。
なんだか、落ち着く
昭和の後半からしてみれば駅前は様変わり。
20階を超える高層マンションが林立し、ホテルも次々と。
駅舎を挟んで、西口も東口から昭和が消えたと想っていた。
でも、今日、昭和の面影を見つけ、得した気分。
なんだか、とても落ち着く。
ここは、盛岡駅前の路地裏の「珈琲舎 セレクト」
破れてつくろった椅子もあったり。
でも、それでいい。
振り向いて目に入ったのは「ゲーム機」だった。
するとママが、
「まだ、つくんです、できるんですよ、時々、おかしくなるけど」2人で笑った。
わざわざスイッチを入れてくれた。
「何時から何時まで、やってるんですか?」
「今はね、9時から午後の3時半ぐらいね」
「店仕舞いの時間が早くないですか?」
早く閉めるのは、今どき喫茶だけでの経営は、厳しくなる一方。
そこで、夕方になると別のママのスナックになる。
二つの顔で、なんとかやっているそうだ。
そんな工夫で、店が残っている。
ドア一枚で「小さな昭和の世界」 レトロ好き」には、たまらない。
65才以上の高齢者の割合が3人に1人の時代、またまだ昭和世代が多い。
とすれば、喫茶店も、「まだまだやれるんじゃないか」と勝手な想い。
喫茶でも、カフェにしろ人が空間を創る。
初めての客でも、ふんわり包んでくれるママの存在と美味しい珈琲。
寛ぎには、この二つは欠かせない。
明日も来よう。
治療の後の楽しみが一つできた。
ただ、昭和な世界は、紫の煙が漂う時があり、苦手な方は、ご注意のほど。
やはり、「街は生きている。そして暮らす人が街を創る」と想う。