<音楽が出ます、音量に注意>
<京都寺町通り夷川上る>
版画紙箱の店「十八屋 花花(おはこやSO-KA)」
週末、東京での大切な仕事は心弾む結果。
弾みに任せて北への「はやて」に背を向け「のぞみ」に乗った。
昨年の京都
祇園、高台寺近く、小さな宿「ゆとね」のご飯がとても美味しくて桧の風呂にも癒された。
ただ、溢れる着物と国際色豊かな人の波に驚いた。
なにより、ブロガーさんに教わった「上賀茂神社」とカレーうどんの美味しい「味味香」
昔々の恋の始まりに似て、ときめいた。
京都に着く、ホテルにチェックインしてすぐさま街へ
方角を間違えての遠回りも愛嬌。
八坂神社南門、下って味味香のきつねカレーうどんと再会、感激し写メを忘れる始末。
出汁がきいてとろみ加減もいい。
歩き疲れた帰り道、手を挙げた。
そのタクシーの運転手さん、得意の語学で観光タクシーを志しまだ一週間。
学生時代に過ごしたものの路を一から学習中。
好きな街を聴きだした。
二日目は建仁寺、南禅寺などを周り、京都和久傳で夕飯。
三日目の朝、地下鉄で京都駅から今出川まで。
目指したのは一昨日、運転手さんに聞いた「寺町通り」
着くと観光客の人波もなく初めての街なのに懐かしさを感じ、妙に落ち着く。
「一保堂」
玉露の淹れ方を習い、お菓子といただく。
とても甘い。
土産の玉露は小さく軽い袋入り(笑)
昼も過ぎ空腹で目に入った看板「寺町ハンバーグ」
ペコペコの胃袋にグイグイ入る。
美味しい。
満足してレジで、
「観光ですか? その先に面白いとこがありますよ、ハコ屋です」
ハコ屋?
次に見つけたのは「村上開新堂」
漢字が右から並ぶ店構えは歴史を物語る。
実は、気づ゜かずに通り過ぎていた。
中に入れば、あれもこれも。
その時は入らなかったが、奥にとても素敵なカフェ。
村上開新堂のロシアケーキ
クッキーより柔らかく甘さ加減がいい、優しい味で食べ飽きない。
村上開新堂は村上清太郎が初代。
清太郎は東京の村上開新堂初代の叔父である村上光保から西洋菓子を習い、
村上家が長く住んでいた京都に西洋菓子舗を開業したのが明治の頃。
もっと歩いていたい
寺町ハンバークで教えてもらった版画紙箱「十八屋」
版画で飾った箱屋「十八屋(おはこや)花花(そか)」
酒瓶からお菓子まで色々な物を入れる化粧箱がずらり。
中身を選んで、次に箱を選ぶ。
「ここをどうして知りました?」
聞いてきた話をすると、
「あそこは、一年半ぐらい前に、鎌倉から寺町に移って来たんです」
気になっていたカフェ「MA」に
村上開新堂のカフェは、次の楽しみに。
いかにも地元の人が珈琲を飲んでいそうな気配。
階段を下りて入る。
歩く人の靴と珈琲が同じぐらいの高さで不思議な感じ。
カウンターでお婆さんが珈琲を飲んでいた。
予想どおりで嬉しくなる。
ママに「MA」の由来を聞いた。
「それが深い意味はなくて主人とわたしの頭文字なの」と微笑む。
爺は勝手に「マサオとアキコ」に決めた(笑)
「また来ます!」
途中、小さなパン屋を見つけたりと寄り道三昧で京都駅へ。
寺町通り散策は、3時間超え。
まだまだカフェや京野菜の八百屋さんなどもあり、暮らす人の呼吸を感じた。
観光から、ようやく京都の街のドアを開け、「じぶん旅」になってきたかも。
<街のあれこれ>
後ろ髪惹かれつつ「のぞみ」に乗った。
寺町通りで買った美味しいパンを食べながら、昨年の冬の呑み会を想い出した。
去年の12月の盛岡
夜も更け、2次会は誰も行ったことのない「スコッチハウス」へ。
急に降りだした雪の中を下ノ橋の袂まで歩く。
モノクロの世界の中で、街灯が雪と擬宝珠をセピアに染めていた。
そこにあるスコッチ専門店「スコッチハウス」
外からは想像できない別世界
一見、プレハブみたいだが中は高い天井と壁にずらりのウイスキー。
建物に釘は無いそうだ。
敷居が高いと勝手な想い込み
マスター、奥さんも気さくで居心地が良い。
スコッチを教えてもらっては何度も乾杯!
香りと味の違いだけは分かった。
盛岡にも自分にとって敷居が高い場所はあるが、「まずは、ドアを開けてみなくては」と想う。
京都と盛岡は、勿論、街の歴史や文化も違う。
けれど老舗が建ち並び暮らす人の呼吸を感じて落ち着く空気感は、
紺屋町、八幡界隈と同じに感じた。
「京都を旅して盛岡を知る」