<冷麺との出逢い>
初めて食べた冷麺は友達に連れられ「元祖 食道園」
ゴムの様な感触と辛さに、隠そうとしたが歪んだ顔が、向かいの友達にばれた。
「最初は、たいていそうだ」みたいなことを言っていた。
その後、何度か食べるうちに病みつきになりかけた頃、
稲荷町に「ぴょんぴょん舎」が開店した。
あれは、昭和の終わり頃、「麺の艶」に惚れ込んでせっせと通い出した。
美味しさが評判となり、盛岡駅前、都南などをはじめ今では、東京銀座、スカイツリーのソラマチなどにも。
「では、その、ぴょんぴょん舎の冷麺をどうぞ」
写真 松本 伸
雑誌「盛岡食いしん爺のもりおかじまんより」(勿論、転載禁止ですぞ)
<食いしん爺は、別辛>
まず、キムチを入れる前のコクのあるスープだけでも十分、冷麺は美味しい。
少し、辛みを入れて食べ、次は殆ど入れる。
盛岡食いしん爺は、三度の美味しい。
<透明感のある麺の艶は伊達じゃない>
喉越しがいいってのは、このこと。
ほら、もう箸が止まらない。
<取材の時に、お願いして撮らせてもらった冷麺の粉>
韓国の平壌冷麺は、そば粉を使うが盛岡では馬鈴薯でんぷん小麦粉など。
盛岡で独自の進化を遂げた。
美味しさを求めた人達の並々ならぬ努力の成果だろう。
今、盛岡に「焼肉&冷麺」の店は30軒をかるく超える。
<盛岡の人は、たいてい焼肉と冷麺はセット>
「冷麺食べに行こう!」
というのは「焼肉と冷麺」を食べること。
あるいは、
「肉食べよう」とは、必ず〆には冷麺。
以前、一緒に仕事した人は、ビールも欠かさない。
「ビールいい?」
頷く前に、手を挙げている。
そして、ゆっくりと焼肉を食べつつ、何度もビールのお代わりをして、
「そろそろ、冷麺、頼んでいい?」
でも、その人は、片手はビール、もう一方で器用にトングを動かし、
ほど良く焼けたカルビをサンチュに包んで、
「はい、どうぞ、野菜を食べないとね」
焼肉・女奉行(笑)
<「ぴょんぴょん舎」の食に対するコンセプト>
「肉を食べると同じぐらい野菜も」
緑に包まれ、焼き上がったカルビは、いくらでも入る。
勿論、新鮮な地元の野菜を使ったサラダのメニューも豊富。
当然、仕入れにもこだわりがある。
このサンチュを栽培する「田鎖農園」に取材に行ったことがある。
ここは、米もぴょんびょ舎におろしている。
いわてのブランド米「銀河のしずく」が岩手県版「GAP(農業生産工程管理)に登録されている。
<豊かな食>
山、海の恵みは勿論だが、
盛岡の豊かな食文化の根底に、そば、冷麺、じゃじゃ麺など「麺」がある。
その麺文化を味わいに、月に、一度は、稲荷町の本店に来る。
ここを起点に、
あちこちの冷麺を食べ比べではなく、それぞれの個性を味わいに行く。
さあて、松本伸さんの写真で味わいましたか?
盛岡食いしん爺は、見ていると食べたい衝動を抑えきれません!
早速、稲荷町本店に行って参ります。
では・・・