氷点下10度前後の日が3月に入っても続いていた盛岡
3月3日、ようやく頬を撫でる風が心地良かった。
「雛祭」には特に何もしないが、心待ちにしていた物が届いた。
「花まんじゅう」 しかも手作り。
中学生の頃、お婆ちゃんに習ってお父さんと一緒に作った。
ある女の子の 「花まんじゅう」
それが高校生になったら、この通り。
可愛らしかった色付けは、綺麗になってやって来た。
流れる時間。
子供たちは、どんどん育っていく。
食いしん爺の好きなつぶ餡!
もちっとした皮といっぱいに詰まった甘すぎない餡。
口に拡がる米粉の風味。
とても美味しい!
また今年も、お婆ちゃんに習いながら父と娘の作る姿が浮かぶ。
盛岡や花巻、遠野辺りで、桃の節句に作られていたらしい。
お雛様に添えるお菓子だったと聞いた。
子供達は、近所を回り、花まんじゅうをもらう。
楽しみな行事だったに決まっている。
桃の節句に春を想う
3月3日に急に暖かくなり、綺麗で美味しい花まんじゅうを食べれば、心も温まる。
作りながらの笑い声が聞こえてきそうだ。
この家で作るネギは、とても甘く、なんか大地の恵みを食べている気がする。
山菜やキノコなども楽しみで、一緒に季節の香りが届くのだ。
もうじき、北国の街にも待ちに待った春が来る
食べながら、黄色い水仙、山吹、梅の花など次々と浮かぶ。
綺麗に出来上がっていたので、口に入れるのがもったいないと思っていたものの、食べ出すと
あっという間に2個完食。
ちっとも飽きない味なのだ。
昔々、基地の国では、花まんじゅうを食べながら、
やって来る春を心待ちにしていたのだろう。笑顔とともに。
なんだか、今夜は、とても贅沢な気分になった。