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このキンカンの産地はどこだったかな?
酸味と甘さのバランスが良く、とても美味しい。
皮も艶々としてビタミンが香りと共に溢れるようで、種も黄緑で可愛らしい。
小さな種は、歯にあたると簡単に砕け、食べてしまおうかと思うほど。
そして「市田柿」
干し柿は、子供の頃から苦手。
5年前、ある果物屋の店先で「市田柿」に目が止まる。
しかし、トラウマ的な心の陰りがが魔をする。
通り過ぎたが、その日は、歩けなくなった方への果物を捜していた。
贈り物ならと戻って手に取った。美味しいそうに見えた。
その方に届ける前に手に取ると、淡い粉雪に包まれたヘタの辺りに見える琥珀色。
味見程度に小さく切ると出て来た琥珀色の艶。
小さな欠片は、上品な和菓子のように美味しかった。
翌日、また買いに行くことになった。
目でも楽しみ口に入れる。
数年の間、その方に真冬は、「キンカンと市田柿のセット」と決めていた。
勿論、自分の分も買った。
さて、ブログも久し振り
というのも、
イナビルさんにお世話になっていたから。
昨年の今頃にお世話になったがA型だった。
今年は、インフルエンザB型。
熱にやられた数日間
A型より、熱は出ないと聞いていたが、38度8分まで上がった。
寝汗を掻いて着替えていた時、
シャツの重さに、自分の身体から発するおびただしいエネルギーを感じた。
全身の細胞がインフルエンザB型菌と闘い、菌を殺すために体温を上げる。
汗も出なかった状態から、2、3日して全身から噴き出してくる。
自分の身体に感心。
ようやく、横になり、久し振りにテレビを見た。
すると、どこかのチャンネルで「荒野の7人」
大地を耕す農民たちが、大切な食料を取り上げられることに抵抗し、7人の用心棒を雇う。
そして40人超の盗賊集団と対決。
黒澤明監督の「7人の侍」の西洋版らしい。
農民たちからすれば、正義感を持っている用心棒でも、ただの無頼者。
彼らにとってギャングと同じ土台で暮らす者。結局、4人が命をおとす。それで少しは、彼らの正義が農民たちに伝わった。
農村の出の若い用心棒は、その集落の娘と恋に落ち、銃を捨てる。
虚しい想いは、だいぶ救われた。
作者達の意図は、知らないし、ことさら知るつもりもない。
人は、人の作った作品を好き勝手に感じて、それでいいと思っている。
見る側のその時の環境もある。
食べ物にしても、それぞれの風土や人の嗜好も千差万別。自分も、その時の情緒、体調や腹の減り具合に左右される。
だから人間って面白いし、避けていた物でも食べてみたら「美味しかった」と感動することだってしばしば。
そして、インフルの峠を越えて食べたオレンジに輝く「キンカン」と琥珀色の「市田柿」
「とても美味しい」と想えるのは、生きて元気になってきた証。
1月の末から色々なことがあった。
まだ40代、50代の2人が、急に逝ってしまった。周りの人は、驚き嘆くばかり。
少し、しんみり食べながら、
病み上がりの身体は、美味しい物に「命」を感じている。