冷凍庫の盛岡。

9時過ぎの帰り道、コンビニに寄って、エッ! 

車の温度計はマイナス10度!

思わず二度見。

明朝は・・・・

 

 

しかし、思いがけない頂き物に、ちょっと寒さ忘れる今宵。

それは、凍える季節でも心に咲いた花。

 

銀座「あけぼの」二十四節花(にじゅうし せつ はな)

-厳選された素材で作られる米菓子は、綺麗な花に包まれて-

 

 

日本には二十四の季節があり、それに因んだ米菓。

待ち遠しいのは「立春」

 

 

小さな米のお煎餅、おかきと言うのかな?

細かな海苔が薫り、口を閉じればサクッと割れて。

春を呼ぶ素朴な米菓子。

 

 

「立冬」と続き、

 

 

今の盛岡に合わせての「大寒」

日本の冬は、言葉で、細やかに分けられている。

繊細な心が、お菓子になった。

 

 

全てを紹介しているうちに、寝落ちしてしまいそうなので、

「盛岡食いしん爺セレクション」

 

 

 

 

みる処

花にあらずと

いふ事なし

 

 松尾芭蕉

 

 

 花は、その人の心の中に咲いているという。

 厳冬のみちのくに暮らす、今の自分に花は咲いているか?

 窓の外、街灯に映る雪景色を見た。

 少し、明るくなったような。

 芭蕉の心は、パソコンの上にも花を咲かせて。

 

 小さな袋を開けては、食べる。

 口の中で米菓子の弾ける音がする。

 素材も厳選され、一つ一つに、ひと手間もふた手間もかけている。

 小さな一枚に込められた作り手の心の味は、さりげないが深い。

 

 PCの中から、和服姿の女性が「大雪も一枚、どうぞ」なんて出て来たら、

 そりゃあ有頂天。(笑)

 

 

日本の繊細な季節感を「花で感じさせる」とは、うんうんと、ただ頷くばかり。

それほどに四季折々に花が咲く国。

雪が溶け、福寿草、梅の花、水仙と彩の季節かやって来る。

しかし、眼の前の雪景色を見ていると、春の風や光をを忘れそうだった。

春は、ちゃんとやって来る。

 

もう一枚頬張る。

「パリ」っと小気味いい音がする。

 

<小寒という小袋の裏の俳句>

 

       暖炉たく

       部屋暖かに

       福寿草

 

       正岡子規

 

 

 

 口に入れると、黒胡麻の風味がした。

 雪に包まれた樹々の先っぽでは、春に向けて、

 膨らむ準備をしている。

 秘かに。

 

 凍てついて 樹々の秘めたる

 温もりの頃

 待つも楽しく 猫の足跡