<音楽が出ます、音量に注意>
盛岡は、あっという間に真冬に
いつもより、寒く感じる。
まだ、日陰に雪が残っている。
寒い夜、そろそろ、始まったかな~と期待しながら、中央郵便局の前を通り、四ツ家教会の交差点も真っすぐ。
次の交差点の角にある「ユキノヤ」
可愛い看板が目印。
高い所についている看板、牛さんがウィンク。
「グラタンやってますか?」
「はい」
やったね!
グラタン好きの食いしん爺は「海老グラタン&ナポリタン」
向かいの人は「チキンカツ」
「しかし、そうとうグラタンが好きなのね~」
と笑っている。
後輩なのに上から目線(笑)
サラダがきた。
チキンカツもきた。
「うん、美味しい!」
あの、添えられている、ぱさぱさしたあの少し固めのスパゲティ。
好きなんだよよなあ~、ちよこっと食べたいと思っていると、
一気に食べられてしまった。
そして、ナポリタン
オーソドックスな味で美味しい。
食いしん爺の父親が、大昔、
同僚たちに得意げに語った話し。
「マカロニは、さっと湯がいて何もつけずに食べる。旨いんだな」
みんなが不思議な顔をしたが、平然と続けた。
「マヨネーズもいいね、てんぷらにしても旨かった」
家の晩御飯で、父が、
「だんだん、皆が変な顔しだして、「本当にさっと煮てマヨネーズですか?」とか聞くんだよ、みんな食べたことないのかね」
母が、
「なんのこと?」
「昨夜のマカロニだよ」
「マカロニ?出してないです」
父がカタカナを勘違いした。「マカロニ」と「アスパラ」を。
翌日、同僚たちに釈明して、大笑いになり、その晩の呑みに行ったらしい。
話し終えると、
「そろそろ気をつけた方がいいですね」
と嬉しそうに笑う。
確かに、ギリギリかもしれない(笑)
きました、マカロニとプリプリ海老のグラタン!
「ふう~」3回の後口に入れる。
トロリとした中に歯ごたえの海老、仲を取り持つマカロニ、美味しい。
美味しかった。
食べ終えて、ひょんなことから、
単体で美味しくても、ご飯のおかずにならない物の話になった。
食いしん爺の場合は、「おでん」と「クリームシチュー」だ。
たぶん人それぞれなんだろう。
どうして味覚感は育つのか?
父の給料日前の土曜の昼ごはん。
テーブルに着くと腹ペコの小学生の前に「はい、どうぞ」と置かれたどんぶり。
その上に、なんと細かく潰された朱色っぽい粉、
「なんのふりかけかな?」
それは、なんと「柿の種」だった。
その後、何度かあった「柿の種丼」は、食いしん爺の味覚に影響を与えたのだろうか?
給料日前のご飯は、恐怖だったが、今は懐かしい笑い話し。
もう、記憶にあるだけで35年の西洋料理専門店「ユキノヤ」さんを後にした。
「満足しました」
ニコニコとオーナーシェフの頷き笑い。
今年の春先に来た時、
グラタンが終わっていてがっかりした時、あの日を覚えていたかなあ~?